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M3の喜び
M3の位置づけはどのくらい特別なのか。 | 2008/06/29 |
■まとめ
どういうんだろうか。3シリーズの他のモデルと比較した場合の特別感というのは確かに縮んでいる。それは335iの存在が大きな要因になっていると思う。かつ、場合によってはM3のほうが乗り心地が良いこともある。ほとんどの場合が実はそうじゃないだろうか。しかし例えばサッカーでゴールを決められたらどんな形であっても結果オーライな人ならともかく、ゴールの隅に決めたいというこだわり、美意識と言うようなものを求める人にとって、M3は最高のツールになると思う。ボディサイズも小さくはないが、水澄ましのように走れる気になる強い一体感がそのサイズを忘れさせる。また、その他要因として右ハンドルが用意されていることもあげるべきだと思う。すぐに慣れるのかも知れないが、以前左ハンドルのMTに乗ったときは、いちいち右ハンドルのイメージを左ハンドルに翻訳しながら運転するので掻痒感が強かった。135iでも右ハンドルを入れるBMWジャパンの姿勢は素晴らしい。が、欲を言えば320iのMTも右ハンドルがあればと思う。一体感だけはM3にも負けないモデルになるのではないだろうか。
一方で指摘したいのは、このクルマは高級を求める人のためのクルマではないということ。「高級」は、一般的につくりの良さを示していると思うが、仕立ての良さなどはもっと上のシリーズで実現されている。このクルマはあらゆる精度の高さを磨きこんである。そこが高級であると言う認識の人なら説明は全く要らないと思う。5.0cm右に寄ろうと操作したときに本当に5.0cm右に寄るかどうかがこのクルマの評価軸だ。
ボクはこのクルマをどう思ったか。買えるようになったら是非欲しいと思うし、それは335iに対する欲しさよりも大きい。こんなにリラックスできたBMWは、ここ数年で初めてのこと。いいクルマだと思いました。
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