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ギャランフォルティス一挙試乗
ギャランフォルティスはランエボの残り香なのか? | 2009/04/12 |
■実はランサー
「ギャランフォルティス一挙試乗」というのは本当は誤りで、でもランサーを一挙試乗したとするのも誤り。日本におけるギャランフォルティスは、世界的にはランサー。台湾もギャランフォルティスだったかな? 車格が上がったと言うことで、ギャランの名が通った地域ではそのイメージを流用したというのは勝手な想像。さて、名前はともあれ製品としては世界各国で通用する内容に仕上げられ極めて簡素。フルオートエアコンが標準装備されていることも、i(アイ)だってそうじゃないかという話になる。だからリモコンでウィンドウを開け閉めできるとか、ライトつけっぱでエンジンOFFだと自動消灯するとか、ウィンカーレバーをちょいと動かすと3回フラッシュするなどは、最下位グレードにおいても用意されている機能。まあそこらへんはデバイス屋さんの製品を使う以上そうなるという事情もあって、安全装備や環境装備も併せて勘案すると、トヨタ、日産もだいたい横並び。ではどこで差を出してくるかというと、値段、サービス体制、商品の意匠や触感などになってくる。
例えばトヨタ日産ではエンジンを小さくしてでも内装の見栄えに力を注ぐ。商品として世に出る以上は妥当だと思う。しかし、動力性能を犠牲にしていいのだろうか? 三菱は見栄えよりもクルマが動き始めて止まるまでにこだわった。運転がお仕置きに感じるからテレビを見たくなったり電話を掛けたくなったりするのだろう。この傾向はクルマ自身の運動性能に余裕がない限り解消されない。三菱は、結果的にではあるだろうけれども、そこを解消できるクルマ作りをしている方である。
こうして並べても、それほどの善意が見てくれからは感じられないところが残念と言えば残念(笑)。とりあえず「ギャランフォルティス」にフォーカスしたのは、多少なりともクルマ好きには周知されているランエボが凄いということ事実に対して、あえて名前をシフトさせて「ランエボの廉価版」とは呼ばせないようにしたグレードはどうなのか考えますよという宣言と思っていただければと思う。
じゃあパワーのある方を後回しに、順に乗っていきます。
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