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時代との対峙 - BMW740i
拡大、縮小と表情を変える今の時代に対応できているのか? | 2009/05/17 |
■直列6気筒エンジン
ちっちゃくないですか?エンジン。たいていの場合試乗後撮影を行い今回も順番は守られたが、こんな小さなエンジンで、後述するあの運動性能は大したもの。
BMWの常識からよくよく考えると、エンジンブロックは実はバルクヘッドにめり込んでいるはずなので、全シリンダー分のインテークマニホールドが揃っているように見えるこのエンジンカバーはダミーだ。感覚的には直列4気筒程度の大きさしかないように見える。しかし、あざといとは思わなかった。素直に好感を持った。BMWは今、世界の自動車メーカーのリーディングカンパニーであるからして、こういうより小さなエンジンがかっこいいという風な流れができあがるのは難しい話ではないと思う。それはTFSIエンジンなどを早期に打ち出したVWがやるより遙かに効果的なアクションであることは間違いない。
問題は、760用にV12のツインターボエンジンを開発してしまったことだ(笑)。いや、フラッグシップは必要だからいいんですけどね。
326馬力という最高出力は5,800回転でもたらされるものの、1,500-4,500回転で安定して450Nmは出るトルクのおかげで、サンルーフがつくと2トンに達するクルマを5.9秒で100km/hに載せてくる。これには一定以上加速度が負になったときのみバッテリーを充電する「ブレーキ・エネルギー回生システム」も効いているに違いない。しかしBMWのものすごさは、こういう技術を運転者、所有者に悟らせることなく実装してしまうところ。なので、感じるのをあきらめて試乗を開始した。
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