北京市交通情報センター(北京市宣武区広安門北浜河路9号 主任:王剛)*1と日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、中国都市部の交通渋滞を改善するため、2006年末に共同で新交通情報システムの開発プロジェクト「STAR WINGS(中国名称:星翼)」*2を立ち上げ、実証実験を繰り返してきたが、この度システムの構築と車載ナビゲーションのプロトタイプを開発したことを31日発表した。 このシステムでは、北京市交通情報センターのプローブカー交通情報システム*3が生成するリアルタイム交通情報を、携帯電話を使って車載ナビゲーションに送信し、受信した交通情報をもとに、ナビゲーションが目的地までの最速ルートを探索する。このシステムの特長は、ナビゲーションがリアルタイムの交通情報と過去の交通情報を蓄積した統計交通情報を総合的に処理することで、より正確な最速ルートを探索し、目的地までの走行時間を大幅に短縮できることである。本年の1月から実施してきた走行実験では、平均で約20%の時間短縮を確認した。今後このシステムが普及すれば、北京市の渋滞が改善し、走行車両の平均燃料消費率が向上することで、CO2排出量の削減効果が期待される。 北京市交通情報センターのプローブカー交通情報システムは、1万台のタクシーから車両の位置、速度などのプローブ情報を収集しており、現在、世界で最大規模である。一方、日産は既にプローブカー交通情報システムを使った最速ルート探索を日本で実用化しており、また2006年からは神奈川県横浜市において、タクシーなど他業界の保有するプローブカー交通情報を取り込む実証実験プロジェクトも開始している。今回開発した新交通情報システムは、こうした両者の強みを活かすことで実現した世界最先端の実験システムである。本年10月に北京市で開催されるITS世界会議*4では、このシステムに対応した実験試作車による試乗デモンストレーションを行う。 北京市交通情報センターと日産は、今後連携を強化し、2008年の北京オリンピック開催までに、システムの実用化を目指す。また、オリンピック期間中、北京市交通情報センターは北京市内のタクシーへ、日産は一般車両へ、それぞれこのシステムに対応したナビゲーションを搭載することを検討している。さらに、両者は、今回開発した新交通情報実験システムを中国国内の他の都市にも拡大することを検討していく。
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