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BMW525iツーリング簡潔評
バルブトロニック化される前の5シリーズを簡潔に最終評価する | 2005/07/08 |
■ユーティリティー
ツーリング、いわゆるステーションワゴンの形としては、少しクーペてきな表現になっており、後方に向かうにしたがってルーフラインが下がっている。これに伴って、カーゴスペースの窓は小さくなっており、全体としてもショルダーラインが高いせいで窓面積が小さく、結果少々暗い室内になっている。これを嫌う向きには、普通のサンルーフよりも開口面積の広い「電動パノラマ・ガラス・サンルーフ(チルト&スライド、コンフォート・オープン/クローズ機能付)」が用意されている。
BMWツーリングの美点として取り上げられる機会の多い「独立開閉式リヤ・ウインドー」は、ハッチゲートをオープンできない狭い駐車スペースでは思った以上に重宝するだろう。「オートマチック・テール・ゲート・オペレーション(オープン/クローズ)」という自動ドアのリアゲート版を誤って作動させてゲートに傷を負わせるよりも、ウィンドウの開閉で簡潔に荷物を取り出すほうが安全かもしれない。装備品が増えると悩み事も増えるものだ。
ツーリングモデルは標準で17インチアルミを履き、その足元にはランフラットタイヤが装着されているおかげで、床下に余裕が出来た。なんということでしょう!その余裕はこんな収納が!特に重宝するとは考えにくいが、運転用のドライビングシューズや子供のシューズを収納しておく程度のスペースはある。収納が得意な奥様の腕のためしどころかもしれない。この蓋になる部分はつくりがしっかりしており、ダンパーが装着されているおかげで上げ下げにも高級なフィーリングが得られる。ちょっとしたことにコストを惜しまないのが高級であり続ける秘訣だ。
特にこのリアドア用の「リヤ・サイド・ウインドー・ローラー・ブラインド(手動式)」は乳幼児を連れるご家族に勧めたい。我が家も当該家庭であるが、この装備を見ただけで525ツーリングへの買い替えを要求したほど、女性のメンタル面を保護するものらしい。Bピラーから後方を真っ黒にして下品になったことを悔やむよりは、ずいぶん前向きかつ文化的な装備である。残念ながらこの装備はオプションであり、標準ではセダン同様ただのドアになる。
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