2010年に北米市場、その後各国に投入予定の高出力システムは、コスト効率対応の新技術で燃費を最大20%改善 ジュネーブ発−米ゼネラルモーターズ(以下GM)のリチャード・ワゴナー会長兼最高経営責任者(CEO)は、高出力の新型リチウムイオン電池を使用した第二世代のGMハイブリッドシステムを市場に投入することを発表した。これは、燃費の改善および石油消費量と二酸化炭素(CO2)排出量の削減を図るGMの全社的なグローバル戦略の新たな柱となるものである。 この次世代GMハイブリッドシステムは、日立製作所(東京本社)の子会社、日立ビークルエナジーが開発した高性能リチウムイオン電池を採用。出力を現行の3倍近くまで向上させた。これにより、乗用車およびトラックの全体的な燃費は、最大20%改善する見込みとなっている。 第78回ジュネーブ国際モーターショーの会場で発表を行ったワゴナー会長は、「GMが開発したこの新しいシステムは、自動車の燃費向上と排出ガスの削減を進める当社の多角的戦略における重要な一歩である。」と述べた。 次世代GMハイブリッドシステムは、サターン・ビュー、サターン・オーラ、シボレー・マリブに現在搭載されているベルト・オルタネーター・スターター(BAS)ハイブリッド技術に基づいている。実用性が証明されたこの技術を組み込むことで、GMのハイブリッドシステムの低コスト化がさらに進み、世界各地で展開する幅広いモデルに応用できるようになると、ワゴナー会長は説明した。 さらに、「石油の消費と輸入量だけでなく、CO2の排出量を本格的に抑制するためには、先進技術のコストを安価に抑えて多くの車に搭載できるようにすることが不可欠。GMは、この次世代ハイブリッド技術を自社ブランドに幅広く投入し、2010年の北米を皮切りに世界全体で展開する計画で、将来的には年間10万台の出荷を見込んでいる。」と語った。 次世代GMハイブリッドシステムは、すでに市場で高い評価を得ているGMの2モード・ハイブリッドシステムを補完し、GMの高性能パワートレインにおいて一翼を担うことになる。2007年にシボレー・タホとGMC・ユーコンの2モデルに先行搭載された2モード・ハイブリッドシステムは、今年さらに、キャデラック・エスカレードと、ピックアップのシボレー・シルバラード、同じくピックアップのGMC・シエラの各モデルでも追加展開される。また、2009年モデルのサターン・ビュー・グリーンラインは、2モード・ハイブリッドシステムを前輪駆動車として初めて搭載する予定。 リチウムイオン電池の高い出力を生かした、次世代GMハイブリッドシステムは、自然吸気(NA)エンジン、高効率ターボエンジン、バイオ燃料エンジン、ディーゼルエンジンなど、幅広いパワートレインへのグローバルな応用が可能である。今回のジュネーブのモーターショーで公開したコンセプトカー、サーブ9-Xバイオパワー・ハイブリッドは、この次世代システムを搭載している。複合発電を組み合わせたガソリン走行時で、CO2排出量が117g/km、燃費は約20km/を記録する。 次世代GMハイブリッドシステムの特色、低燃費・低排出ガス効果を最大限に活かす要素は以下の通り。 ・アイドリング時のエンジン停止 ・短時間での電気エネルギーによる推進が可能 ・エンジン効率を高める高出力電気モーター ・減速時の燃料カットオフ機能 ・エネルギー回収率を高める回生ブレーキ機能 ・ハイブリッド電池のインテリジェント充電機能 また、搭載車種によっては、高性能6速オートマチック・トランスミッションの採用により、省エネルギー性はさらに向上する。 現行のGMハイブリッドシステムは、2006年にサターン・ビュー・グリーンラインSUVに初めて搭載された。このモデルは価格2万5,995ドルからと、現在でも米国市場で最も安価なハイブリッドSUVである。上海GMは本年1月、現行のGMハイブリッドシステムを搭載したアジア太平洋市場初のモデル、ビュイック・ラクロス・エコハイブリッド・セダンの投入を発表している。 GMは本年度中に、北米市場で8モデル、世界全体で9モデルのハイブリッド車を発売する。また、今後4年間で計16モデルの新型ハイブリッド車を発売する計画である。 以上、ニュースより
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