HOME > 新車・新技術ニュース > ニューBMW 7シリーズ - BMWジャパン発表プレスキットより
 



 時代との対峙 - BMW740i
   2009/05/17
 ギャランフォルティス一挙試乗
   2009/04/12
 クラスレスなセカンドカーを買った
   2008/10/13
































ニューBMW 7シリーズ - BMWジャパン発表プレスキットより
2008/07/07

長いですが、全文について掲載することにしました(元3)。


モスクワ赤の広場にて

概要

・スタイル、高級感、突出した走り、これらを新たに解釈し直して登場した第5 世代のBMW 7 シリーズ。3 種類のエンジン・ラインナップ(BMW 750i、BMW 740i、BMW 730d)を揃えて市場にデビュー。ホィールベースが140mm 長く、後席の快適性を特に重視したラグジュアリー・サルーンのロング・ホィールベース・モデル(BMW 750Li および BMW 740Li)も用意。

・ニュー BMW 7 シリーズのデザインは、自然な存在感、卓越したスポーティ・フィーリング、精緻なエレガンスを具現化。このニュー・モデルの特徴をモダンな外観に凝縮。BMWエフィシェント・ダイナミクスにより最高レベルの出力を発揮する新開発エンジンを搭載。軽量構造と革新的サスペンション・テクノロジーの採用により、ラグジュアリー・クラスでの比類ない運動性能を実現。BMW独自のドライバー・アシスタンス・システムと快適性に関連する機能が他では味わえない魅惑的な走りをもたらす基礎を形成。

・ひと目でBMW とわかる個性的な外観は、BMW 特有のスポーティなイメージを極めてエレガントなフォルムで表現。このラグジュアリー・サルーンの際立つ個性は、躍動的なプロポーション、低く長く伸びたサイド・ビュー、モダンさを具現化した造形的なボディ・デザイン、大型化され低い位置に配置されたBMW キドニー・グリルは縦方向のバーを強調。そのパワーとワイドなスタンスを強調するリアの水平ラインなど、特徴あるデザイン表現。

・極めて斬新な形で高級感を表現したニューBMW 7 シリーズのインテリア・デザイン。運転および快適性に関連する機能をシンプルにレイアウトした革新的なインテリア・コンセプト。室内の雰囲気は高級感・高質感が融合し、乗る人を優しく招き入れる。柔らかく曲線的なフォルム、高級素材と今まで以上に快適な室内空間が、インテリアに調和とゆとりを漂わせ、高級感あふれる印象をもたらす。新開発のブラック・パネル・テクノロジーを採用したディスプレイが付いたドライバー志向型コックピット、ダイナミック・ドライビング・コントロール用操作スイッチおよびBMW iDrive コントローラーと共にセンター・コンソールに配置されたオートマチック・トランスミッション(標準搭載)用エレクトロニック・ギア・セレクター、機能が拡張されたマルチファンクション・ステアリングを装備。

・革新的操作システムのBMW iDriveの新世代:10.2 インチ・ディスプレイ、高解像度の画面表示、最適化されたメニュー構造を採用し、回す・押す・スライドする、という動作で機能を選択できる新型iDrive コントローラーを装備。また、新たに直接機能を選択できるダイレクト・セレクション・ボタンが加わり、さらに7 シリーズには初めて、自由にプログラミング可能でより直感的な操作のためのプログラマブル・ボタンを装備。機能を最適化したナビゲーション・システム、ハード・ディスク付きオーディオ・システムを採用。BMW コネクテッド・ドライブの世界デビュー:車載ディスプレイでインターネットを制限なく利用可能なオプション装備品。

・全て新開発のエンジン・バリエーション:最高出力300kW(407PS)を誇る、ツイン・ターボおよび高精度ダイレクト・インジェクション(ハイ・プレシジョン・インジェクション)を採用したV 型8 気筒ガソリン・エンジン。ツイン・ターボおよび高精度ダイレクト・インジェクションを採用し、出力を最適化した直列6 気筒エンジン(最高出力240kW/326PS)。ターボチャージャーおよび第3 世代のコモン・レール・インジェクションを採用した、新開発直列6 気筒ディーゼル・エンジン(最高出力 180kW/245PS)。全てのエンジン・バリエーションは、それぞれのセグメントにおいて抜群の燃費および排ガス値を達成。

・シフト動作のメカニズムを最適化した6 速オートマチック・トランスミッションを全エンジンに標準搭載。よりスピーディなシフト・プロセス、快適なシフト特性、燃費向上を実現し、エレクトロニック・ギア・セレクターを装備。

・BMW エフィシェント・ダイナミクスに貢献する広範囲にわたるライトウェイト・コンセプト:ボディ構造部に多層鋼および熱間成形鋼を採用。ルーフ、ドア、エンジン・フード、サイド・ウォールはアルミ製。フロント・スプリング・サポートはアルミ・ダイカスト製、アルミ・ハウジング付きファイナル・ドライブ、全エンジンにアルミ製クランク・ケースを採用。

・運動性能、一層の快適性向上のため全く新たに開発されたサスペンション:フロントにはBMW製サルーンとして初めてダブル・ウィッシュボーン式アクスルを採用、リアにはBMW 独自のインテグラルV リア・アクスルを装備。フロントおよびリア・アクスルの大部分はアルミ製。リア・アクスルのエア・サスペンションはBMW 750Li およびBMW 740Li に標準装備。負荷応動制御式ステ アリング・アシスト・ポンプ付きの油圧式ラック・アンド・ピニオン・ステアリング。世界デビュー:フロント・アクスルのアクティブ・ステアリングと速度感応式リア・アクスル・ステアリング(オプション)を統合したインテグラル・アクティブ・ステアリングを採用。

・ダイナミック・ドライビング・コントロールを統合した新開発のダイナミック・ダンピング・コントロールを標準装備。ダンパー特性、ギア・シフト特性、アクセル・ペダル特性、ステアリング・アシスト特性の各特性マップは、センター・コンソールのダイナミック・ドライビング・コントロール・スイッチを使って「コンフォート」、「ノーマル」、「スポーツ」のモード切換えが可能。さらに特別にスポーティな走りのための専用トラクション・モードとDCS 機能を制限またはオフにする「スポーツ+」モードを選択可能。オプション装備品のダイナミック・ドライブは、ボディの揺れを抑えるアンチ・スエイ・コントロール機能を実現。

・ラグジュアリー・クラスにおいて類のない組み合わせの革新的ドライバー・アシスタンス・システム(オプション):ストップ・アンド・ゴー機能付きクルーズ・コントロール、スピード・リミット・ディスプレイ付き車線逸脱警告、車線変更警告、ヘッドアップ・ディスプレイ、ハイビーム・アシスタント、初めて人物認識機能が付いたBMW ナイト・ビジョン、サイド・ビュー、リア・ビュープ・カメラ。

・最適化されたボディ構造、互いに調整し、電子制御で作動する多彩なパッシブ・セーフティ・システム:全席に装備された3 点式ELR シートベルト、サイド・エアバッグおよびサイド・ヘッド・エアバッグ、衝突時に作動するフロント・ヘッドレスト、ランフラット・タイヤ、タイヤ空気圧警告システムにより最高レベルの乗員保護性能を実現。デイ・ランニング・ライト機能付きのバイ・キセノン・デュアル・ヘッドライト、フォグ・ランプ、2 段階点灯式ブレーキ・ライトを標準装備。可変照射機能およびコーナリング・ライト付きアダプティブ・ヘッドライトをオプション設定。機能が拡張されたBMW コネクテッド・ドライブのオートマチック・エマージェンシー・コール機能をオプションで設定。

・多彩な快適機能および革新的なエンターテイメント・システム:ハード・ディスク付きオーディオ・システム、外部入力(AUX-IN)コネクターを標準装備。USB ポート、マルチチャンネル・オーディオ・システム、DAB ダブル・チューナー、後席DVD システム、後席でエンターテイメント、通信およびナビゲーション・システムを操作する後席用iDrive コントローラー、4 ゾーン・オート・エア・コンディショナー、ベンチレーション・シート、マッサージ・シート、音響特性およびデザインを最適化した革新的なコンツァード・スライディング・サンルーフ、オンラインおよびテレマチック・サービス(BMW Online、BMW Assist、BMW TeleServices)のBMW コネクテッド・ドライブをオプション設定。インテグレーテッド・オーナーズ・ハンドブックを標準装備。

・エンジン・バリエーション:

BMW 750i:ツイン・ターボおよび高精度ダイレクト・インジェクション(ハイ・プレシジョン・インジェクション)採用のV 型8 気筒ガソリン・エンジン

総排気量:4.395cc
最高出力:300kW(407PS)/5,500-6,400rpm
最大トルク:600Nm/1,750-4,500rpm
発進加速性能 [0-100km/h]:5.2 秒(BMW 750Li:5.3 秒)
最高速度:250km/h
EU 規格による平均燃料消費量: 100km 走行あたり11.4 リッター(BMW 750Li :11.4l/100km)
EU 規格によるCO2 排出量:266g/km (BMW 750Li: 266g/km)

BMW 740i:ツイン・ターボおよび高精度ダイレクト・インジェクション(ハイ・プレシジョン・インジェクション)採用の直列6 気筒ガソリン・エンジン

総排気量:2,979cc
最高出力:240kW(326PS)/5,800rpm
最大トルク:450Nm/1,500-4,500rpm
発進加速性能 [0-100km/h]:5.9 秒(BMW 740Li: 6.0 秒)
最高速度:250km/h
EU 規格による平均燃料消費量:100km 走行あたり9.9 リッター(BMW 740Li:10.0l/100 km)
EU 規格によるCO2 排出量:232g/km (BMW 740Li: 235g/km)

BMW 730d:ターボチャージャー(可変タービン・ジオメトリー)および第3 世代のコモンレール式ダイレクト・インジェクション採用の直列6 気筒ディーゼル・エンジン

総排気量:2,993cc
最高出力:180kW(245PS)/4,000rpm
最大トルク:540Nm/1,750-3,000rpm
発進加速性能 [0-100km/h]:7.2 秒
最高速度:245km/h
EU 規格による平均燃料消費量:100km 走行あたり7.2 リッター
EU 規格によるCO2 排出量:192g/km


革新的なスタイルに凝縮された高級感とダイナミズム:ニューBMW 7 シリーズ

自動車の進化を測る基準は定期的にリバイスされてきました。今、まさにそのリバイスの時期が再び巡ってきました。ニューBMW 7 シリーズが市場導入の準備を進めています。この、世界で最も成功しているプレミアム・カー・メーカーは、第5 世代のラグジュアリー・サルーンによって、駆けぬける歓びと高級感を極める歓びをいかに完璧に調和させることができるかを示そうとしています。ニューBMW 7 シリーズは、想像を掻き立てる高級感、感動的な運動性能、圧倒的な視覚的存在感を体現したクルマであり、スタイリッシュなデザインと卓越した最新テクノロジーの成果です。このサルーンの特筆すべきキャラクターは、ニューBMW 7 シリーズでのドライブや旅行のときに、忘れがたい感動的な経験をもたらすための数多くの革新的な機能に支えられています。世界的に見ても類のないレベルで完成されたサスペンション・システム、全く新たに開発されたエンジン・バリエーションは、このニューBMW 7 シリーズの全てのモデルが提供する卓越した走りの基礎となっています。また新たなオプション装備として、アクティブ・ステアリングとインテグラル・リア・アクスル・ステアリングを初めて組み合わせました。その結果、操舵快適性および俊敏性の新しい次元を確立するとともに、非常に躍動感あふれる走りにおいても比類ない走行安定性を確保しています。さらにニューBMW 7 シリーズには、新開発のダイナミック・ダンピング・コントロールを標準装備しています。

同じく標準装備されるダイナミック・ドライビング・コントロールでは、ドライバーがボタンを押すだけで、ダンパーの減衰力、オートマチック・トランスミッションのシフト特性、アクセル・ペダルの特性、ステアリング・アシスト特性の各特性マップを選択できるようになりました。さらに、選択されたプログラムに適合するように調整されるアンチ・スエイ・コントロールもオプションで用意しています。


効率と運動性能、高級感と革新性の完璧な融合

市場デビューを控えたニューBMW 7 シリーズには、それぞれツイン・ターボおよび高精度ダイレクト・インジェクション(ハイ・プレシジョン・インジェクション)を採用したV8 ガソリン・エンジンと直列6 気筒ガソリン・エンジン、さらに新世代6 気筒ディーゼル・エンジンを用意しています。これらのエンジン・バリエーションとエンジン効率を高めるための一連のエンジン周辺機器対策により、ニューBMW 7 シリーズの各モデルは、BMW の開発戦略BMW エフィシェント・ダイナミクスにしたがって、それぞれのマーケット・セグメントにおいて卓越した走行性能、燃費、排出ガス値を達成しています。BMW 750i に搭載された最高出力300kW(407PS)/5,500 - 6,400rpm のV8エンジンは、この出力クラスにおいて最も効率の良いエンジンであるだけでなく、シリンダー・バンクの内側にターボチャージャーを配置した世界初のエンジンです。2 種類の6 気筒エンジンは、今まで8 気筒エンジンの独壇場であった出力レベルに踏み込むとともに、さらに、そのパワー、優れた効率の良さ、大幅な軽量化によって、車両のバランスならびに俊敏性を高めることに成功しました。

特にBMW 740i に搭載する6 気筒ツイン・ターボ・ガソリン・エンジンは、240kW(326PS)/5,800rpm に出力が増強されました。また、BMW 730d 用に新開発された6 気筒ディーゼル・エンジンは、180kW(245PS)/4,000rpm を発生させます。もちろん、全てのエンジン・バリエーションは、EU5 排出ガス基準をクリアしています。


再び新たな基準を確立:BMW 7 シリーズの操作コンセプトiDrive

ニューBMW 7 シリーズは、自動車における諸機能の操作という分野においても、自動車業界における先駆者としての役割を果たしています。革新的な操作コンセプトを具現化したBMW iDriveを初めて採用した先代モデルと同様、このニューBMW 7 シリーズもまた、人間工学、効率、機能の論理構造という観点から最適化された車両操作系の新たな基準を確立しました。

高解像度になったコントロール・ディスプレイ、新しく構成し直したメニュー体系、コントローラーによる操作性が最適化され、この新世代操作システムBMW iDrive の新たな特徴となっています。

コントローラーには新たにダイレクト・セレクション・ボタンが用意され、ラジオ、CD、ナビゲーションおよび通信機能の各メニューに直接アクセスすることが可能になりました。また視覚的な操作補助を考慮した表示、首尾一貫したユーザー・ガイダンスによって、各メニュー間の操作をわかりやすくしました。実際にナビゲーション・システムを使用すれば、他社の製品には例のないサイズ、明るさ、精度および多彩な地図表示に魅了されることでしょう。さらにプレビュー機能により、地名リストから希望する目的地を容易に検索することもできます。ディスプレイ上にリング状に配置された文字や数字で構成された新しい操作構造は、住所や電話番号の入力スピードを高めています。


さらなる安全性:車線変更警告、アクティブ・ブレーキ・アシスタント、人物認識機能付きBMW ナイト・ビジョン

ニューBMW 7 シリーズのアクティブ・セーフティ性能は、革新的な一連のシステムとして、また一部はBMW だけが提供するドライバー・アシスト・システムとして、走行快適性を高めており、同時にシステム自体も新しい基準を確立しています。また、ついにこのサルーンにも、セグメントで初めて走行に関係する情報をフロント・ガラスに投影するヘッドアップ・ディスプレイが装着可能になりました。オプションのストップ・アンド・ゴー機能付きクルーズ・コントロールを装備したことで、高速道路や流れの良い国道で快適に走行することができるようになり、またのろのろ運転などの渋滞時には、常に状況に応じて先行車との適切な車間距離を保ち、ドライバーの負担を軽減します。本システムの一部であるアクティブ・ブレーキ・アシストは、追突事故の危険性を効果的に低減します。

さらに、BMW が新開発した車線変更警告(レーン・チェンジ・ワーニング)システムを初めて装備しました。また、BMW 7 シリーズには車線逸脱警告システムも用意されています。この2 つのシステムは、車線変更または走行車線の逸脱といった状況を検知すると、ステアリング・ホィールを振動させてドライバーに注意を促します。車線変更警告の場合には、さらにドア・ミラー・ベース部のLED ディスプレイが点滅します。車線変更警告とセットで使用するスピード・リミット・ディスプレイは、現在走行中の車線の許容最高速度に関する情報を継続的に提供します。もう1 つの新機能は、人物認識機能が追加されたBMW ナイト・ビジョンです。BMW 7 シリーズに装備されるBMW コネクテッド・ドライブの拡張機能であるエマージェンシー・コールにより、BMW だけの安全性をさらに充実させています。


車内で制限なく利用可能なインターネット接続を世界で初めて採用

ニューBMW 7 シリーズに採用されたエア・コンディショナー、エンターテイメント、通信分野における新技術や、さらに広く快適になったインテリアは、ドライバーだけでなく他の乗員にも特別な体験を提供します。BMW独自のBMWコネクテッド・ドライブにより、自動車メーカーとしては世界で初めて、車内から制限なくインターネットを利用することができるようになりました。iDrive システムのコントローラーとコントロール・ディスプレイは、世界中のデータ・ネットワークから希望するウェブサイトを呼び出すためのオンライン・ターミナルとして機能します。さらにBMW コネクテッド・ドライブでは、ニューBMW 7 シリーズ専用のオプションとして、携帯電話を使って車両に装備されている補助ヒーターやベンチレーション・システムを遠隔操作することができるようにしています。

BMW 7 シリーズに標準装備されるオートマチック・エア・コンディショナーは、細かな調整が可能で、風を直接身体にあてることなく温度調節ができます。またオプション装備品には4ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーも用意されており、後席の各乗員も個別に調整することができます。

特に後席の快適性を重視したモデルとして、BMW 750Li とBMW 740Li が市場導入時に用意される予定です。これらのモデルはホィールベースが140mm 長く、後席足元のスペースや頭上のクリアランスが大きくなっており、長距離ドライブをリラックスして楽しんだり、あるいは娯楽を楽しみながら移動する時間に変えるための多彩な快適機能を標準装備またはオプション装備として用意しています。


極めてエレガントなスタイルに凝縮されたBMW ならではのスポーティ感覚

優雅さとスポーティな感覚の組み合わせによるハーモニー。これが、ニューBMW 7 シリーズをデザインするに当たり取り決めたテーマです。ロング・ホィールベース、長く滑らかに傾斜するエンジン・フード、フロントのショート・オーバーハング、後方に配置されたキャビン、フラットなルーフ・ラインが、ニューBMW 7 シリーズの躍動感あふれるプロポーションを際立たせています。人目を惹きつけずにはおかない流れるようなラインは、突出したスポーティさを証明すると同時に、繊細な優雅さを印象付けています。

この2 つのデザイン的特徴によるハーモニーは、特にサイド・ラインに表現されています。ホィール・ハウスとドアをつなぐ面の張り詰めたデザイン、ヘッドライトからテール・ライトまでを結ぶショルダー・ライン上部の細身のショルダー面は、このサルーンのエレガントなキャラクターを際立たせています。一方、ウインドウ・フレームとピラーの細さは極めて軽やかな印象のグリーン・ハウスを形成し、スポーティさを強調しています。エンジン・フードから低く傾斜するAピラーを滑らかに結ぶサーフェス、緩やかな曲線でリアへと続く低いルーフ・ラインが描く輪郭は、このサルーンに躍動的なクーペにも似た印象を与えています。


フロント・エンド:くっきりとした顔立ちとふっくらとした面がかもし出す自然な存在感

大きな面と無駄のないフォルムのエンジン・フードを持つニューBMW 7 シリーズのフロント・エンドは、くっきりとしながらも落ち着いた印象です。その輪郭線はフロント・エンドへと集まり、その先端が中央に向かって細くなっているヘッドライトと共に、BMW キドニー・グリルを指し示しています。このキドニー・グリルは、フロント・エンドで最も目立つデザイン要素にもなっています。大型で、そそり立つように直立し、フロント・エプロンに食い込むほど低い位置に配置されたキドニー・グリルは、見る人に自然な存在感と卓越性を感じさせます。キドニー・グリルの周囲から意図的に接合部を遠ざけたデザインは、その位置決め精度の高さを強く訴えており、さらにキドニー・グリル内部の垂直方向のグリル・バーによって、フロント・マスクに力強い印象を与えています。キドニー・グリルの下に横たわる幅広のエア・インテークは、フロント・エプロンから側面にまで回り込んでいます。エア・インテークの両脇に配置されているクリア・ガラス付きフォグ・ランプは、このクルマの幅広いスタンスを一層強調し、エア・インテーク上端のラインを形成しているクロム・トリムが、この印象をさらに強めています。ふっくらしたデザインの丸形2 灯式ヘッドライトは、BMW特有の前方を注視するようなルックスを形作っています。この印象は、ニューBMW 7 シリーズのデイ・ランニング・ライト用コロナ・リングおよびヘッドライト上部にまぶたのように位置し、視覚的な境界線を作っている明るいライト・バーによって、とりわけ鮮明になっています。もう1 つのデザイン上のハイライトは、円筒状にカバーされたヘッドライトの外側に縦に2 列配置された、8 個のLED ユニットで構成されるターン・インジケーターです。


彫刻のような面と精密なラインで構成されるサイド・ビュー

このサルーンに一目でそれとわかる個性を与えている最新のボディ・デザインは、ニューBMW 7シリーズの特徴のひとつとなっています。熟練したクラフトマンシップ、精密加工技術、独自性とBMW ならではの比類ない魅力に対する確かなセンスが、このクルマ全体の造形的魅力を生んでいます。BMW 独特の抑揚ある面構成によって、光と影を効果的に組み合わせ、力強く躍動感にあふれた印象と洗練された優美さをもたらしています。例えば、サイド・パネルはリア・ホィールに向かって緩やかにふくらみながら、ホィール・アーチに溶け込んでいます。フロントのヘッドライトからドア・ハンドルを経てテール・ライトへと達するショルダー・ラインは、このクルマのサイド・ビューに優雅なたたずまいを与えています。この精密に仕上げられたラインの下に位置するサイド・パネルは、凸面になっており、ドア下部のパネルは凹面となっています。このサイド・パネルは、立体的なドア・シル・ラインによってそれ以下の部分と区別されています。これらショルダー・ラインとドア・シル・ラインの相乗効果によって、側面から見た時のこのクルマの長さを印象付けています。また、比較的高い位置に配置されたドア・シル・ラインは、このクルマのスマートさを強調しています。フロント・サイド・ウォールと運転席ドアまたは助手席ドアとの接続部にまたがって装備されているサイド・ターン・インジケータには、クローム仕上げのサイド・グリルが組み込まれており、さらにスマートな印象を強めています。ホィール・ハウスの後方、サイド・グリルの前端部分からキャラクター・ラインが始まり、そこから緩やかにドア・シル・ライン方向へと下降しています。スポーティ・カーらしいプロポーションを演出するため、このサイド・グリルはフロント・アクスルとダッシュボードの位置までの間隔の長さを強調する役割も併せ持っています。このようにデザイナーは、繊細さへの意識、デザイン上の特徴を繊細な方法で表現する能力を、細部のいたるところで活用しています。ニューBMW 7 シリーズのヘッドライト・ユニット、テール・ライト・ユニット、サイド・ウィンドウは、いずれもボディ・サイドを貫く細い面によって縁取られています。この効果は「ホフマイスター・キック」とも呼ばれる特徴的なC ピラー下の反転部にも鮮明に見て取れます。また、ほぼ一枚のガラスのように見えるサイド・ウィンドウ・ガラスの縁にクロム・トリムをあしらったデザインは、極めて高級かつスマートな印象を与えています。これら全てのデザイン特性は、BMW 750LiおよびBMW 740Li にも共通しています。ホィールベースが140mm 長いこれらのモデルは、後席の快適性をより強く意識しています。ロング・ホィールベース化によって新たに延長されたスペースは、全て後部のドア・エリアに利用され、それにより後席の乗降は極めて快適になっています。さらに、両モデルには特別にデザインされたルーフ・ラインとC ピラーが与えられています。その結果、これらロング・ホィールベース・モデルのサイド・ビューは、標準ホィールベース・モデルと同じ印象を与えています。


リア・エンドに横たわる水平なラインがパワーと卓越性を表現

彫刻のようなボディ・デザインは、サイド・パネルからリア・エンドへ流れるように遷移しています。例えば個性的なショルダー・ラインはテール・ライト・カバーまで達しており、そのグラフィックな構造と一体化しています。ボディ側面に沿って走るルーフ・ラインは、最終的にバンパーまで達しています。

このようにリア・エンドは躍動感あるラインに縁取られ、スポーティな表情が与えられています。リアの水平なラインとそれらによって生まれる光の輪郭が、リア・エンドにパワフルで堂々とした印象をもたらし、このクルマのワイドなスタンスを強調しています。またリア・エンドでは、ナンバー・プレート・ホルダー上部に装着され、ラゲッジ・コンパートメント・リッド左右のテール・ライトを結んでいるクロム・トリムが特に印象的です。バックアップ・ライトを内蔵するこのクロム・トリムに平行するように、ラゲッジ・コンパートメント・リッドおよびリア・バンパーの光の輪郭が流れています。この効果によってバンパーを分割し、バンパー左右下部に配置されたリフレクターが組み合わさって、リア・エンドの幅の広さを一層強調しています。

ニューBMW 7 シリーズに装備されているBMW 特有のL 字型テール・ライトは、2 分割式になっています。その内部には3 次元的な印象を与える横長のライト・バーが水平に配置されており、それらはライト・ユニットの輪郭に沿うように外側が上昇しています。このライト・バーはLED ユニットから電源の供給を受け、暖かい均質な光を照射します。ターン・インジケーターの点滅信号も、LED システムを利用しています。リア・ウィンドウ上端に取り付けられたハイマウント・ブレーキ・ライトやナンバー・プレート・ライトにも、発光ダイオード(LED)を採用しています。


高級感があり魅力的、モダンなインテリア

ひざ周り、頭上、ひじ周りのスペースがいずれもゆったりとしており、最高水準の要求さえも満たす前席および後席の快適性に加えて、ニューBMW 7 シリーズのインテリア・デザインは最新の解釈に基づく高級感を提供します。室内の雰囲気は極めて高級感にあふれ、非常に魅惑的です。そのスタイルのみならず、インテリア・カラー・コンビネーションから素材の選択に至るまで、最上の高級感と調和を象徴するバリエーションが用意されています。

ドライバーの方向に向けてやや傾いたセンター・コンソール、直感的な車両操作を支援するコックピット構造により、ニューBMW 7 シリーズはBMW特有のドライバー志向を具現化しています。インテリア全体のデザインは、技術的にもデザイン的にも、ドライバーや他の乗員の必要性と快適性を重視しており、このクルマのキャラクターにふさわしいものとなっています。

広々として調和のとれた室内空間は、さらにダッシュボードとドア・トリムの調和のとれたカラー・デザインによって支えられています。そのデザインは、室内全体にわたり上下で色分けされています。上部のドア・トリムは下端がカーブを描いて下降し、B ピラーのところで最も低くなり、そこからリアに向かって再び緩やかに上昇しています。それとはやや対照的にデザインされたアーム・レストの形状との組み合わせにより、ドア周囲に緊張感ある優美な面を形成しています。

ニューBMW 7 シリーズの室内からは、高級素材と素晴らしい仕上げ品質の組合せによる繊細なクラフトマンシップが感じられます。ダッシュボードやドア・トリム・パネルに施されたステッチや二重に縁取りされた中央のエア吹き出しグリルは、他に類を見ないほどのディテールへのこだわりを証明しています。

標準装備のダッシュボードは、高級レザーと同様に特有の表面仕上げが施された新開発のソフト・スキン素材を採用しています。ブラック・カラーとダブル・ステッチ仕上げによって、その高級な印象をさらに強調しています。この他、ナッパ・レザー仕上げのダッシュボードがオプションで用意されています。デザインと機能の緊密な結び付きは、例えばドア・パネルに装備されているドア・ハンドルのクロム・トリムなどに見ることができます。同じくドア・トリム・パネルに組み込まれたドア・グリップも、目立たずに必要な機能を提供するという役割を果たしています。

個人のスタイルを表現するカスタマイズを可能にするため、インテリア・カラー、内装トリムやシート素材の選択肢は豊富に用意されています。カラーおよび素材の組み合わせを選択することで、このサルーンを古典的なキャラクターに仕立てたり、スポーティに仕上げたり、エレガントに、あるいは堂々とした風格を感じさせるように仕立てたりすることができます。トリム・ストリップ下端のクロム・ハイライト・バーは、内装素材に関係なく、高貴な壮麗さを表現しています。またBMW のラグジュアリー・サルーンとしては初めて、アルミ・ルックのトリム・ストリップを用意しました。さらにBMW は自動車メーカーとして世界で初めて、特定の操作部にハイテク素材のセラミックを採用しています。標準装備の亜鉛めっき素材の替わりにセラミック製iDrive コントローラー、エレクトロニック・ギア・セレクター・レバー、エア・コンディショナーおよびオーディオ・システム用ロータリー・プッシュ・スイッチをオプションで用意しました。ニューBMW 7 シリーズには、ボディー・カラーが12 色用意されています。


BMW 750Li およびBMW 740Li:後席の乗り心地に新たな基準を確立

BMW 750Li とBMW 740Li の室内には、乗り心地を一段と向上させる理想的な条件が整っています。ホィールベースが長くなって拡大されたスペースは、すべて後席の乗員のために使われているのです。

また、別体式構造のルーフ・ラインは、後席の頭上空間にさらなる余裕をもたらしています。こうした構成により、運転を他人に任せて後席に乗っている時でも、BMW 特有の駆けぬける歓びを感じることができるのです。後席用のiDrive コントローラーが装備されたリア・センター・コンソールを挟んで配列された2 つの独立式リア・シートが、後席重視のコンセプトをさらに強調しています。この独立式リア・シートは、前後方向に最大70mm調節することができ、また座面の傾きやバックレスト角度、ヘッドレストの高さを個別に調節できます。

後席を独立して制御する4 ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナー、追加されたエア吹き出し口、ルーフ内張りに内蔵されるメイクアップ・ミラー、ベンチレーション・シート、マッサージ・シート、DVD ドライブ付き後席用ハイグレード・エンターテイメント・システム(2 タイプを用意)、前席バックレストに内蔵された鉱石用モニターなどをオプションで装備することができます。

エンターテイメント機能は、後席に設置されたリモコン・ユニットか、後席センター・コンソールに追加装備されたiDrive コントローラーで操作できます。こうして後席での旅をさらにお楽しみいただけます。


操作コンセプト:さらなる駆けぬける歓びと快適性のために、わかりやすさを追求

ニューBMW 7 シリーズの操作ユニットおよび収納部のレイアウトは、エレガントであると同時に機能性を現代的に解釈するという原理に沿ったものとなっています。大容量のグローブ・ボックス、ドア・パネルやセンター・コンソール周りに設けられた収納ボックス、前席バックレスト裏のポケット、さらに運転席ドアとステアリング・ホィールの間にも、旅行用具を収納できる補助収納部を配置しています。センター・コンソールのエレクトロニック・ギア・セレクター・レバーの前方には、2 つのカップ・ホルダーが装備されています。シート調節スイッチはシート本体の外側にあり、オプションのシート・メモリー用スイッチをドア・パネル内に組み込み、乗り込む前にも楽に手が届くようになりました。

すべての操作エレメントの配置に関する基本コンセプトは、明確に機能を重視した車室構成とすることでした。そのため、走行関連のあらゆる機能は運転席側に、また快適性に関連する機能はセンター寄りに配置されています。

コクピットのスイッチやレバーの位置、さらに片側にクルーズ・コントロール用スイッチ、もう一方にオーディオや電話の操作スイッチをそれぞれ分けて配置したマルチファンクション・ステアリングにも、この基本コンセプトが適用されています。このようにして操作ユニットを水平に配置した他、ニュー7 シリーズでは走行関連機能と快適性関連機能は、すべての表示がすばやく直感的に操作できます。コクピットの上部エリア、つまりドライバーの目の高さには、すべての主要な表示が集められており、下部エリアの操作ユニットは、手の届きやすいように人間工学的に最適に配置され、大きさや形、表面の形状を変えてあるのでほとんど目で探さずに操作できます。これらのスイッチは、それぞれの関連性に沿って配置されています。ライト・スイッチ・センターのすぐ隣には、例えば、様々なドライバー・サポート・システムを操作するためのスイッチ類が集められており、ドライバーが車両の周囲を確認しやすくなるようにサポートしています。ニューBMW 7 シリーズには、鍵山のないリモコン・キーを持ったまま乗り込み、ボタンを押すだけでエンジンが始動できるエンジン・スタート/ストップ・ボタンが標準装備されています。従って従来のようなイグニッション・キー・シリンダーはありません。ターン・インジケーターとワイパーの操作は、従来同様ステアリング・ホィールの左右にあるレバーで行います。


すべてが一目で:クラシックな丸型メーター、ブラック・パネル・テクノロジーを使用したディスプレイ

ニューBMW 7 シリーズのメーター・パネルは、クラシックな要素と新しい手法が一体となって、調和の取れたユニットとして構成されています。今回初めて、メーター・パネル全体がブラック・パネル・テクノロジーを使用した高解像度カラー・ディスプレイになりました。伝統的なスポーツ・カー・スタイルで配置された4 つの丸型メーターには、走行関連データを示すステータス表示/機能表示、ナビゲーション情報、チェック・コントロール・メッセージ、その他の操作系からのフィードバック情報、サービス・インターバル・インジケーターが表示されます。丸型メーターは、走行に関連する重要情報をドライバーに表示しま。2 つの大型メーターには車速とエンジン・スピードが、その外側左右に1 つずつ配置された小型メーターには燃料残量とエンジン温度が表示されます。

車両を使用しない時、このディスプレイは均一な黒い面になり、下部が開いた丸形メーターのクロム・フレーム、指針と目盛り、タコメーターの赤い警告ゾーンだけが残ります。これに対し、丸型メーターの数字、瞬間燃費や航続距離などの表示は、電子的な方法で作成され、ディスプレイがオンになると初めて表示されます。

このように機械的な表示と電子的データ表示のメリットを理想的に組み合わせており、さらに魅力にあふれた効果を追求しています。車両を駐車している状態では数字その他の表示は見えませんが、ドアを開けただけで車両が目覚め、ディスプレイがその存在を示します。その際、下部が開いた形状のクロム・フレームが取り付けられた丸型メーターは、光のラインでつながった円形になります。イグニッションをオンにすると、数字、オンボード情報、警告灯/表示灯も点灯します。そしてエンジン始動後は、ドライバーが作動させた機能も表示されます。

このメーター・パネルは、iDrive 操作システムのコントロール・ディスプレイ、およびオプションのヘッドアップ・ディスプレイの役割を、新しい形で担います。選択された機能に応じて、マルチファンクション・ステアリングのボタンで呼び出された電話番号やラジオ放送局などがディスプレイに表示されます。ナビゲーション・システムを装備している場合、メーター・パネルはさらに高度な走行案内機能をサポートします。くっきりとリアルに再現された矢印のシンボルが、走行車線の変更や見通しのきかない交差点での右左折を支援します。さらにヘッドアップ・ディスプレイを併用すれば、運転関連情報はこちらのディスプレイに表示されます。ヘッドアップ・ディスプレイをオフにすると、再びメーター・パネルに表示されます。

もうひとつ、ブラック・パネル・テクノロジーを使用したディスプレイが、センター・コンソールにあります。ここには、現在選択されているオートマチック・エア・コンディショナーの設定が表示されます。設定温度やベンチレーション・モードは、特に正確に、洗練された外観で表示されます。ニューBMW 7 シリーズのオートマチック・エア・コンディショナーのすべての設定は、センター・コンソールの操作スイッチで行うことができます。


センター コンソールのエレクトロニック・ギア・セレクター・レバーおよびドライビング・ダイナミクス・コントロール・スイッチ

センター・コンソールの操作ユニットの配置は、アクティブな走りに誘うだけでなく、快適関連の機能を利用するにも便利で直感的な操作ができます。ニューBMW 7 シリーズのセンター・コンソールには、エレクトロニック・ギア・セレクター・レバーが装備されました。そのシフト・パターンは、通常オートマチック・トランスミッションによく使われるパターンと同様です。トランスミッションは機械式ではなく電子信号で制御されるため、パーキング・ロックをかけるときはシフト・レバー上面にある「P」ボタンを押します。マニュアル・ギア・シフトへの切り替えは「D」位置からレバーを左に押すだけで、その後はシーケンシャル・マニュアル・ギア・チェンジが可能になります。

シフト・レバーのすぐ横の運転席側には、ドライビング・ダイナミクス・コントロールの操作スイッチ類があり、反対側にはiDrive システムのコントローラーがあります。ドライビング・ダイナミクス・コントロールは、スイッチを押すだけで「コンフォート」、「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツ+」の各ステップを選択できます。その際、ダイナミック・ダンピング・コントロールやダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)の限界値だけでなく、オートマチック・トランスミッションのシフト特性やアクセル・ペダル特性マップ、パワー・ステアリングの特性マップも切り替わります。これらのスイッチの前方には、DSC の設定を選択するスイッチがあります。このスイッチを押すだけで特殊なトラクション・モードが作動し、例えば雪道での発進が容易になります。

この目的のため、DSC の特殊なモードであるダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)は、スタビリティ・コントロールの反応限界値を上げてスタンバイします。このスイッチを長く押すと、DSCは完全にオフになります。

ドライブトレーンやシャシー設定の構成により、ドライビング・ダイナミクス・コントロールの各モードを全体的に調和の取れたものにしています。モードを切り替えるたびに、ドライバーがはっきり感じることができる変化が現れます。個別設定が可能になったことで、ドライビング・ダイナミクス・コントロールに「スポーツ」モードを組み込むことができました。基本的にこのモードでは、ドライブトレーンとシャシーの両方がスポーティな設定になります。ドライバーはiDrive 操作システムを使用して、これら2 つの要素のどちらかに対し、「ノーマル」モードの設定を割り当てることができます。これによりドライバーは、例えばショック・アブソーバーの設定が硬くて快適性が損なわれるような悪路で、駆動系コンポーネントだけをスポーティな設定にして走りを快適に楽しむことができます。従来型ハンド・ブレーキに代わって、ニューBMW 7 シリーズには電子油圧式パーキング・ブレーキが装備されています。このブレーキは、力を入れなくてもスイッチを押すだけで操作できます。同様にスイッチ1 つで呼び出すことのできるオートマチック・ホールド機能により、停車中に車両を自動的に停止させることができ、市街地などで発進と停止を繰り返すようなストップ・アンド・ゴー運転での快適性も向上させています。


直感的に使える機能を一貫して開発:ニューBMW iDrive

標準装備品やオプション装備品のすべてのエンターテイメント機能、インフォメーション機能、ナビゲーション機能、通信機能を操作するため、ニューBMW 7 シリーズは革新的な操作システムBMW iDrive を装備しています。先代モデルで初めて採用されたこのシステムは、自動車における人間工学、機能性、操作ロジックに決定的な影響を与えました。特にプレミアム・セグメントにおいて、BMW はiDrive で先駆者としての役割を果たしたと言えます。このiDrive も新世代となり、BMW は比較可能な他メーカーのシステムより、その表示品質と直感的な操作のしやすさで一歩先を進んでいます。

このニューBMW iDrive でも、操作はセンター・コンソールのコントローラーで行い、そして中央にあるコントロール・ディスプレイに機能が表示されるよう、完全に分離されています。

こうすることで、人間工学的に最適配置された操作部を使って操作し、表示された情報を確認するためにドライバーが視線を移動させる距離は少なくなっています。10.2 インチの大型ディスプレイがダッシュボード中央にバランスよく組み込まれ、優れた一覧表示とわかりやすく視覚的にも魅力あるグラフィックによって、競合他社が手本とするシステムになっています。また、このディスプレイとメーター・パネルが同じ高さにあることで、ドライバーにとっても助手席乗員にとっても、見やすく最適な距離となっています。新開発のコントローラーは、人間工学的に最適な位置で、スライドする、回す、押すという操作によって、快適かつ直感的に機能を選択し、作動させることができます。


優れた機能性、高い利便性:ダイレクト・セレクション・ボタン付きコントローラー

ニューiDrive コントローラーの操作性は、さらに改善されました。そのデザインは最新のバイオメカニクス(生体力学)に基づいており、皮膚感覚的な特性と明確に構成されたメカニズムとして結実しています。初めて触れたときだけでなく、システムを長時間使用してなじんだ後も、操作エレメント、メニュー構造、コントロール・ディスプレイのグラフィック表示のメリットが実感できます。

コントロール・ディスプレイに表示されるコントローラーのイラストは、次の操作ステップを選択しやすくしてくれます。スライドする、回す、押す、という操作で行う機能選択方法は、コンピューターで使用するマウスのクリックやマウス・ホィールの操作によく似ています。コントローラーを回して選択可能なメニュー項目を表示させ、コントローラーを押して希望の機能を確定します。

コントローラーを左右にスライドさせることで、さまざまなメニュー・レベルを簡単にナビゲーションすることができます。ユーザーには階層状の表と現在利用可能なコントローラーの動きが、わかりやすい配置のグラフィックで表示され、最高レベルの操作性を確保しています。、このようにして、コントローラーの操作方法やディスプレイのグラフィック表示は互いに補完しあっています。すべてのメニューは統一された枠組みに従って構成され、実際に使用する前に習熟期間を必要としません。メニュー・ツリーは幅を広くした構成になっており、別のメニュー・レベルに移動することなく、できるだけ多くの機能が選択できるようになっています。それと同時に、頻繁に使用する最重要機能には最速で到達できるようにも設計されています。今回新たに、コントローラーの操作システムに4 つのダイレクト・セレクション・ボタンが用意され、最も頻繁に使用するメニュー項目を選択しやすくなりました。このスイッチで、CD、ラジオ、電話、ナビゲーションを、気の向くままにすばやく切り替えることができます。

ダイレクト・セレクション・ボタンの便利さは、3 つのコマンド・スイッチによってさらに完璧なものになります。このスイッチで、スタート・メニューの呼び出し、最後に選択したメニューへ戻る、現在の前後関係での追加機能の表示が可能です。これによって探す手間が短縮されるか、場合によっては探す必要がなくなります。


実証された機能で個別設定を実現:プログラマブル・ボタン

BMW iDrive は、その突出した多様性によってドライバーごとの好みを優先させ、より快適でカスタマイズされたメリットを提供することができます。このために、他のBMWモデルではすでに実績のあるプログラマブル・ボタンが、センター・コンソールのオーディオ・システム・パネルに装備されました。ここに用意された8 つのボタンには、お気に入りのラジオ放送局、良く使う電話番号、良く行くナビゲーションの目的地のほか、今回初めてiDrive で呼び出すことのできるメニュー項目を登録しておき、ボタンを押すだけで直接選択できるようになりました。

ドライバーはボタンを押すだけで、好みの放送局を選択したり、自宅に誘導させたりするだけでなく、ナビゲーションの地図を好みの縮尺で表示させたり、交通情報を確認したり、オーディオ・システムの音量バランスを調節したり、システムに内蔵されている取扱説明書(インテグレーテッド・オーナーズ・ハンドブック)の希望のセクションを表示させたりすることができます。プログラマブル・ボタンにはタッチ・センサー機能もあり、ボタンに触れるだけで記憶された機能をコントロール・ディスプレイに短時間表示させることができ、誤操作を防止します。


レイアウト変更が可能で、プレビュー・マップと全画面表示もできる大画面ディスプレイ

BMW 7 シリーズのiDrive には、10.2 インチ・コントロール・ディスプレイが装備されています。このディスプレイは、これまで自動車用に利用されたグラフィック表示用のどんなディスプレイよりも画面が大きいだけでなく、その他の面でもより優れた装置になっています。ディスプレイの解像度は1280x480 ピクセルで、細部まで正確に再現する能力が格段に向上しています。

その洗練された外観は、最新のハードウェア技術とソフトウェア技術を組み合わせることで実現しました。メニュー・リストは黒い背景に白抜き文字で表示され、効果的なシンボル・マーク、最新のグラフィック、明確に色分けされた構成によって、スタイリッシュに画像を表示します。

操作メニューの構成は、希望の機能を見つけやすくなるように配慮しています。フラットなメニュー・ツリーとコンピューター技術でなじみ深いシステムを採用したことにより、希望の項目まですぐにたどり着くことができます。スタート・メニューには、iDrive で操作可能なすべての機能エリアがリスト・アップされます。希望の項目を選択するため各メニューで新たにメニュー・リストを開くと、使用可能な機能が新たに表形式で表示されます。このような一貫性のあるユーザー・ガイダンスは、ディスプレイ上部の表示にも現れており、メニュー・リストにおける現在の階層位置を容易に把握できます。また、ビジュアル・ユーザー・アシスタンス機能により、わかりやすさも獲得しています。必要に応じて、コントローラーに装備された「BACK(戻る)」ボタンを押すだけで、間違って選択した機能をリセットすることができます。オプション装備されるナビゲーション・システムについても、BMW iDrive の技術的前提条件を考慮した設計のため、簡単に操作ができるようになっています。

全画面地図表示機能は、現在走行中の地域図について、類を見ないほど詳細に表示します。旅行地図自体も個々のシンボル・マークも、魅力あふれる3D グラフィックで表示されます。これまでに実現されている3D 表示に加え、今回から立面表示が可能になりました。沿道の名所を選択すると、写真のようにリアルな画像が表示されます。

旅行の目的地を入力した時点で、すでにこのシステムの持つ感動的なまでの技術的能力が明確になります。住所リストの中から目的地を選択すると、ディスプレイには選択中からすでに各目的地候補のプレビュー・マップが表示されます。こうして地理的なヒントを利用することで同じ名前を持つ異なる場所を簡単に区別することができます。住所または通り名の綴りや電話番号の入力は、丸型のいわゆる「スペラー」で行うことができます。アルファベットと数字が円形に配置されているため、すばやく入力できます。


スピーチ・コントロール(音声入力)とコントローラーの快適な組み合わせ

iDrive システムのさらなる革新的機能として、スピーチ・コントロール・システムとコントローラーを使ったいわゆるマルチモード操作があります。ユーザーは、一方で入力を行っている最中にこれら2 つの入力方法をスムーズに切り替えることができます。希望により、コントローラーで入力中もスピーチ・コントロールをオンのままにしておいて、同時に使用することができます。スピーチ・コントロールは、マルチファンクション・ステアリングにあるボタンを押すと作動し、アクションの完了後か、またはもう一度ボタンを押すと終了します。音声での入力を補助するため、利用可能なコマンドがディスプレイに表示されます。さらに、iDrive は表示された用語のさまざまな同義語にも反応します。

最適化されたBMW iDrive は、自動車用操作システムの分野において、再び決定的な進歩を示したと言えます。さらなる効率性、操作ロジック、魅力的で明確なディスプレイ・グラフィックが、ニューBMW iDrive の個性を形作っています。そしてニューBMW 7 シリーズの走りを他に類のない歓びへと高め、このプレミアム・カーの自動車市場における際立ったポジションを確固たるもの にしているのです。


エンジン:卓越性、躍動感、模範的な効率性

世界で最も効率的なV8 ガソリン・エンジン、BMW エンジン・ラインナップ中最強の直列6 気筒エンジン、初めての新世代直列6 気筒ディーゼル・エンジン。ニューBMW 7 シリーズの市場導入時に用意されるパワー・ユニットは、いずれもトップ・クラスの性能を誇ります。ダイナミックなパワー特性、優れた作動特性、そして模範的なまでの効率性を備えたこれら3 つのパワー・ユニットは、それぞれ異なる個性を発揮していますが、共通点が1 つあります。パワーと経済性を最も効率的に提供するという点において、それぞれの出力クラスで無敵だということです。BMW 750i に搭載される新型V8 エンジンは、このクラスで最も効率的なエンジンです。6 気筒エンジンの2 つのバリエーションは、これまで8 気筒エンジンでしか実現できなかった出力を発揮すると同時に、その性能と模範的な軽量構造が組み合わされています。フロント・アクスルへの荷重が小さくなったことで調和の取れた軸重量バランスを実現でき、俊敏性に貢献しています。これらのエンジンは、ニューBMW 7 シリーズにその他の点でもさらなる革新性をもたらしたBMW の開発戦略エフィシェント・ダイナミクスにしたがって開発されています。これら最新のエンジンに採用された電子制御式エア・フラップ・コントロールも含め、ブレーキ・エネルギー回生システム、補器類のオンデマンド制御、一貫した軽量構造、最適化された空力特性などにより、ニューBMW 740i とBMW730d の燃費と排出ガス値を削減しています。特にすばらしい効率性を実現したのが、ニューBMW 730d です。EU テスト・サイクルで100km 走行あたり7.2 リッターの平均燃料消費量を誇るこのクルマは、クラスで最も効率的です。


独自性:ニューBMW 750i に搭載のツイン・ターボ・テクノロジーと高精度ダイレクト・インジェクションを採用したV 型8 気筒ガソリン・エンジン

ニューBMW 7 シリーズは、優雅さとスポーティさを融合させたクルマです。搭載されるエンジンは、優れた作動特性と感性に訴えるパワー特性が組み合わされ、サルーンにふさわしいチューニングが施されています。この新型8 気筒パワー・ユニットは、BMW エンジン・ラインナップ中で最高レベルのパワーを達成しています。


総排気量4.4 リッターの新型V8 エンジンは、ツイン・ターボ・テクノロジーと高精度ダイレクト・インジェクション(ハイ・プレシジョン・インジェクション)を採用しており、最高出力300kW(407PS)/5.500〜6.400rpm、最大トルク600Nm/1,750〜4,500rpm を発生します。

このエンジンの新技術としては、ターボ過給器と触媒コンバーターをV8 ガソリン・エンジンのシリンダー・バンク中央のV 字空間に配置したことが挙げられます。これによって極めてコンパクトな構造が可能になり、インテーク・マニホールドとエグゾースト・マニホールドの配置も変更されています。さらにマニホールド径を拡大して長さを短縮することで、吸気側・排気側の圧力損失も大幅に低減させています。

ニューBMW 750i のオール・アルミ製エンジンは、8 気筒エンジンに特有の品質と他に類を見ないスポーティなキャラクターを両立させ、低回転域から立ち上がる強烈な推進力と、印象深く長く維持される駆動力を組み合わせています。BMW 750i の0-100km/h 発進加速性能はわずか5.2 秒です。また高速域でも十分にパワーの余裕があるため、魅力あふれる加速を楽しめます。最高速度は、エンジン・マネージメントによる電子制御で250km/h に制限されています。


ツイン・ターボ・テクノロジーによって長く持続する駆動力を保証

新型V8 エンジンの性能および特性は、基本的にツイン・ターボ・テクノロジーによるものです。それぞれ4 つのシリンダーに1 つずつ、圧縮空気を送り込むターボチャージャーがあるという構造が、アクセル・ペダル操作に対する非常にクイックで卓越したレスポンスを実現しています。従来、ターボチャージャー付きエンジンには、ターボ・ラグ(ターボチャージャーが必要な効果を発揮できるようになるるまでに要す時間的遅れ)を避けることはできませんでしたが、このエンジンにはもはや存在しません。エンジンの最大トルクが並はずれて広範囲な回転域にわたって維持され、力強く高回転域に達するからです。その出力特性は、より大排気量の自然吸気式エンジンに匹敵し、オール・アルミ製クランク・ケースを搭載したこのユニットの重量は、いままで以上に軽くなっています。

重量だけでなくこの新型V8 エンジンの燃費も、このクラスのエンジンとしては異例の低レベルを実現しています。低燃費化のための重要なファクターとして、BMW 製エンジン独自の無段階カムシャフト・コントロール・システム、ダブルVANOS があります。この機能はまた、V8 エンジンが低回転数域ですでに並はずれて大きなトルクを発生するためにも貢献しています。

ガソリンを最大限効率的に使用するというコンセプトで鍵となる機能は、高精度ダイレクト・インジェクションです。この第2 世代のガソリン直接噴射システムには、ピエゾ・インジェクターを採用しています。このインジェクターは、シリンダー・ヘッド内のスパーク・プラグのすぐ横に取り付けられており、ガソリンを200bar の圧力で燃焼室に噴射します。この構造によって、非常に正確な量のガソリンを供給することができ、燃費低減に役立つだけでなく、排出ガス値やエンジン騒音も改善しています。

EU テスト・サイクルによって算出されたBMW 750i の平均燃料消費量は、100km 走行あたり11.4 リッターです。先代モデルと比較すると、出力が30kW アップしているにかかわらず、燃費はおよそ3%削減しています。この新しいV8 パワー・ユニットは、現行の12 気筒エンジンの出力レベルに比肩すると同時に、8 気筒エンジン・クラスで世界最高の効率性を実現しています。ニューBMW 750i のCO2 排出値は266g/km です。これによって、米国のULEV II 排気ガス基準、ヨーロッパのEU 5 基準をクリアしています。


もっとパワーを:ニューBMW 740i に搭載のツイン・ターボ・テクノロジーと高精度ダイレクト・インジェクションを採用した6 気筒直列ガソリン・エンジン

ニューBMW 7 シリーズに搭載されるガソリン・エンジンのもう1つのバリエーションが、BMWのエンジン・ラインナップ中最強の直列6気筒エンジンです。新型V8エンジンと同様、このBMW 740i用エンジンにも、BMW 独自の組み合わせであるツイン・ターボ・テクノロジーと高精度ダイレクト・インジェクションを採用し、BMW ならではの性能と、突出した運動性能、感動的ともいえる経済性を実現しています。総排気量3.0 リッターの最新型直列6 気筒エンジンは、ターボチャージャー・システムに的を絞ったチューニングによって、最高出力240kW(326PS)/5,800rpm まで引き上げられています。また最大トルク450Nm をわずか1,500rpm から発生します。

ツイン・ターボ式直列6 気筒エンジンの場合、3 本のシリンダーごとにターボチャージャーが1 基装備されて圧縮空気を送ります。この比較的小型の過給器は慣性モーメントが小さいため、優れた応答特性を発揮します。また低回転数域からでも遅滞なく充填圧が生成されるほか、無段階カムシャフト・コントロール、ダブルVANOS の効果もあって、このエンジンは非常にすばやく出力とトルクを発生します。ドライバーはこのツイン・ターボ・ガソリン・エンジンを搭載したBMWで、類のないのびのびとしたパワー特性を手にすることができます。

この並はずれてダイナミックな出力特性は、高精度ダイレクト・インジェクションの採用で可能になった高圧縮比化による恩恵を受けています。燃料を直接噴射することによって混合気が冷却されるため、マニホールド内噴射式ターボ・エンジンよりも高い圧縮比が可能になるのです。それに応じてエンジン効率はより良好になり、より低燃費で高出力が得られるのです。また、高精度ダイレクト・インジェクションを採用した直列6 気筒エンジンでも、ピエゾ・インジェクターがバルブ間の中央、スパーク・プラグのすぐ隣に配置されるため、極めて正確な量の燃料を噴射することができます。ツイン・ターボ・テクノロジーと高精度ダイレクト・インジェクションを採用した直列6 気筒エンジンの出力特性は、従来ならばより大排気量の8 気筒エンジンでしか実現できなかったレベルに達しています。

これほどのパワーを考えた時、このBMW 製6 気筒エンジンの燃費は格段に低いと言えるでしょう。また、オール・アルミ製クランク・ケースによりエンジン重量が非常に軽いことが、俊敏性を高める要因ともなっています。ニューBMW 740i の0-100km/h 発進加速性能は5.9 秒、最高速度は250km/h(電子制御リミッター)です。EUテスト・サイクルによる平均燃料消費量は、100km走行あたり9.9 リッターで、CO2 排出量は232g/km です。先代モデルと比べると、ニューBMW 740i は出力が15kW(20PS)アップしながら、燃費は12%削減されています。さらに、ニューBMW 740i は、EU 5 排出ガス基準もクリアしています。


最新ディーゼル・パワー:BMW 730d に搭載の第3 世代コモンレール・インジェクション・システムを採用した新型直列6 気筒エンジン

新世代6 気筒ディーゼル・エンジンの初の代表作として、このエンジンはニューBMW 730d と共に世界デビューを果たします。このエンジンの導入により、BMWはディーゼル・エンジン開発においても世界的リーダーの地位をさらに強化します。このまったく新しい構造のエンジンは、BMWエフィシェント・ダイナミクス開発戦略を徹底的に考慮する中で、燃費と排ガスを同時に低減させながら出力と性能を向上させている点で傑出しています。総排気量3.0 リッターのこのエンジンは、最高出力180kW(245PS)/4,000rpm を発揮し、最大トルク540Nm はすでに1,750rpm の時点で発生させます。先代モデルと比べてこのニューBMW 730d は10kW 出力をアップしており、同時に燃費は10%向上させています。経済性の点で、この新型BMW 730d はラグジュアリー・セグメントにおいてトップ・クラスです。

この新型ディーゼル・エンジンのクランク・ケースとシリンダー・ヘッドは、高強度アルミ合金製です。大幅に改良されたターボチャージャー・システムは、可変ジオメトリー・インテーク・システムを備え、走行状況に合わせてパワフルな出力アップを可能にします。燃料供給は、ピエゾ・インジェクターを用いて最大圧力1,800bar で作動する第3 世代コモンレール・ダイレクト・インジェクションにより制御されます。

燃焼室中央に位置するインジェクターと垂直に配置されたバルブは、安定した燃焼を保証し、未処理の排出ガスを低減させるために貢献しています。ディーゼル微粒子フィルターと酸化触媒コンバーターは、エンジン近くのターボチャージャーのすぐ後ろに位置する共通のハウジングに格納されています。

新開発のアルミ製シリンダー・ヘッド・カバーは、エンジン音の最適化に貢献しています。また、効率をさらに高める新しいセラミック製グロー・プラグの採用によって、暖機時のエンジン音と振動を抑えています。それに加えて、この新型ディーゼル・エンジンは高さを抑えてチェーン・ドライブと真空ポンプの配置を変更したことにより、歩行者保護に関する将来の要件を満たすためにも最適です。この新型6 気筒ディーゼル・エンジンの重量は185kg で、先代エンジンよりも5kg 軽量化されています。この重量最適化は、車両の効率を高めるだけでなく、俊敏性も向上させています。新型BMW 730d は、停止状態からわずか7.2 秒で時速100 キロまで加速し、最高速度は245km/h です。

新型BMW 730d の平均燃料消費量は、EU テスト・サイクルで100km 走行当たり7.2 リッターと、同セグメントで最も経済的になっています。また、その結果実現される1,100km 以上もの最大航続距離によって、このモデルは新たな基準を確立します。新型BMW 730d のCO2 排出量は192g/km です。このディーゼル・エンジンも、EU 5 排気ガス基準を満たしています。


BMW エフィシェント・ダイナミクス:ラグジュアリー・セグメントでも模範的な燃費と排ガスを実現

効率性を高めるための数々処置をエンジン周りに施したことで、ニューBMW 7 シリーズのすべてのバリエーションは、性能と経済性を極めてバランス良く実現しています。この目的を達成するため、すべてのエンジン・バリエーションにおいて、ブレーキ・エネルギー回生システムによるインテリジェント・エネルギー・フロー・マネージメントが行われています。このシステムは、電装品用の電力を、エンジン・ブレーキ時やブレーキング時に集中して発電します。これにより、エンジン・パワーや燃料エネルギーを利用することなくバッテリーを充電することができます。一方、エンジン・パワーで駆動しているとき、基本的にオルタネーターは接続されていない状態になります。この極めて効率の良い発電方法は、ほかにも加速時に運動性能を高めるため、より大きな駆動力を利用できるようにしています。

オンデマンド補機制御を採用したことにより、BMW 7 シリーズの効率はさらに最適化されています。そのため、例えばエネルギーを節約するために燃料ポンプやステアリング・アシスト・ポンプの要求出力を、その時点の走行状況に合わせて大幅に削減することができます。また、エア・コンディショナー用コンプレッサーのベルト・ドライブにはクラッチが備えられています。エア・コンディショナーをオフにすると、自動的にコンプレッサーが締結解除され、コンプレッサー・トルクを最小限に抑えています。BMW 730d では、転がり抵抗が小さいタイヤを採用した他、エアロダイナミクスの最適化によって効率を向上させています。BMW 740i とBMW 730d の冷却エア・フラップは、アクティブ制御を行っています。このシステムは、フラップが閉じた状態では車両の空気抵抗を下げ、冷却エアの必要が高くなったときにのみフラップを開きます。


標準搭載:正確に、すばやく反応するオートマチック・トランスミッション

ニューBMW 7 シリーズは、特にスポーティなシフト特性を持つよう開発された6速オートマチック・トランスミッションで動力を伝達します。標準搭載されるこのトランスミッションは、新開発の高性能コントロール・ユニットと改良されたコンバーター技術により、これまでよりもさらに精度の高いギア選択を可能にしており、ギア・チェンジの際の比類ない効率性を獲得しています。これは快適性のみならず、特にこのセダンの運動性能面の向上に役立っています。

使用するギアを直接選択できるため、2 段以上のギアを飛び越えてシフトダウンするときにも余計な時間がかかりません。ドライバーがアクセルを強く踏み込んで(キック・ダウン)最大限の加速をしようとすると、最大4 段のギアをジャンプして直ちにシフトダウンします。さらに、この6 速オートマチック・トランスミッションは、エンジンとのダイレクトな接続によりコンバーター・スリップを最小限に抑え、正確なギア選択により極めて経済的にエンジンを作動させます。

オートマチック・トランスミッションの操作は、電子式ギア・セレクターで行います。トランスミッション制御は、機械式ではなく電気信号を介して行われます。スイッチ上部に装備された「P」ボタンを押すと、パーキング・ロックがかかります。マニュアル・シフトをするには、レバーを「D」位置から左へ押します。その後はシーケンシャル・シフト・パターンにしたがって、順番にギア・チェンジをすることができます。レバーに組み込まれたディスプレイおよびメーター・パネルのディスプレイで、現在選択されているギアを把握できます。


革新的サスペンション技術による快適性と運動性能の融合

ニューBMW 7 シリーズは素晴らしい走行体験をもたらし、厳しい要求や多様な要求を満足させるクルマです。ラグジュアリー・クラスに最大限の運動性能をもたらすと共に、最高の快適性を獲得しています。高性能、大出力エンジンとともに、このクルマのサスペンションも、あらゆる要件を満たします。

完全に新開発されたサスペンションは、傑出した走行快適性を保証すると同時に、ニューBMW 7シリーズにラグジュアリー・セグメントでは比類ない俊敏性を与えています。さらに、ドライバーはその特性のどれを優先させるかをいつでも決定し、ドライビング・ダイナミクス・コントロールを使って車両を適切に調整することができます。

ニューBMW 7 シリーズには、BMW製大型サルーンとしては初めて、ダブル・ウィッシュボーン・フロント・アクスルを装備しました。このサスペンションは、大部分がアルミ製のため非常に軽く、快適性を高めるためにホィール・ガイド機能とダンピング機能を分割しています。ショック・アブソーバーはほぼ完全に横方向の力の影響を受けないため、路面の起伏に対して特に柔軟に反応することができます。ステアリング操作の際に障害となる反力の影響も、最小限に抑えています。また、ダブル・ウィッシュボーン・アクスルのメカニズムは、ホィール・キャンバーを路面に対して最適な状態に調整します。このようにして、タイヤと路面の接触が最適化され、より高い横方向加速度への対応が可能になります。

ニューBMW 7 シリーズ用として開発された特許取得済みのインテグラルV リア・アクスルも、同様にアルミ製です。サスペンションに作用する駆動力は、ホィール・キャリア、リア・アクスル・キャリア、スイング・アーム、3 本のコントロール・アームを介して伝達されます。

新たに採用したスイング・アームの弾性マウントにより、以前は両立が不可能であった運動性能の向上と快適性向上を実現させています。さらに、路面と駆動系の接続を効果的に減衰していることで、アクスルからの音や振動を抑え、最高の快適性を実現します。

BMW 750Li とBMW 740Li に標準装備されるリア・アクスル・エア・サスペンションは、いかなる走行条件、いかなる積載条件でも安定した車高を維持します。あらゆる積載状態の変化は即座に検知され、ホィールごとに調整されるため、路面の起伏やカーブの勾配によるスプリング制御を行う必要はほとんどありません。

ニューBMW 730d は、17 インチ・アロイ・ホィールが標準装備しています。BMW 750i およびBMW 740i は、18 インチ・アロイ・ホィールを装備しています。同じく標準装備のランフラット・タイヤ(245/55 R17 または245/50 R18)は、いずれのモデルでも、完全に空気が抜けた状態での走行を可能にしています。その場合、積載状態に応じて最大250km まで走行を続けることがで きます。さらに、タイヤ・パンク表示(RPA)によって常に空気圧をモニターしており、20 %以上の空気圧の減少により警告を発します。


インテグラル・アクティブ・ステアリングで前後輪のステアリング・アングルを制御

ダブル・ウィッシュボーン・フロント・アクスルとインテグラルV リア・アクスルは、さらに革新的なサスペンション・システムとステアリング・システムの統合を可能にしました。ニューBMW 7 シリーズでは、インテグラル・アクティブ・ステアリングをオプション装備することができます。このステアリング・システムは、走行速度に応じてサーボトロニックによる操舵補助力、フロント・アクスルのアクティブ・ステアリング用ギアボックスを介した舵角、リア・ホィールの角度を制御します。スピンドル・ドライブと集中配置されたモーターにより、リア・ホィールの舵角を最大3 度まで変更できます。フロント・アクスルの場合、インテグラル・アクティブ・ステアリングは電子モーターで舵角を変更します。コントロール・ユニットは、ホィール回転数、ステアリング・ホィールの操作角度、ヨー・レート、横方向加速度の情報をセンサーで検知し、それらのデータを考慮して、あらゆる走行状況において最適に調整されたステアリング動作を実現します。

低速時、リア・ホィールはフロント・ホィールの角度とは逆方向に曲がるため(逆位相)、BMW 7 シリーズの俊敏性向上を感じることができます。車両の最小回転直径は、速度によっては最大70cm も小さくなります。大幅に向上した俊敏性に加え、操舵に必要な操作力が減少したことで快適性も向上します。高速時には、インテグラル・アクティブ・ステアリングが車線変更やコーナリングでの車両の反応を快適かつ正確に制御します。リア・ホィールの操舵角は、フロント・ホィールの動作と同位相に変化します。

急ハンドル操作をした場合、BMW 7 シリーズはドライバーの操作に従って、正確に反応します。さらに、アクティブ・ステアリングも同時介入し、ステアリングの反応を最適化して、ステアリング・ホィールの操作量を少なくします。リア・ホィール・ステアリングのさらなる効果は、特に後席で確認できます。ダイナミックに走っているとき、進路変更によって横方向加速度が発生しますが、ほぼ平行移動をするため、ヨー・レートは増加しません。この2 つの要素を切り離したことにより、快適性も向上しています。

世界で唯一、フロント・アクスルのアクティブ・ステアリングとリア・ホィール・ステアリングの組み合わせは、車両の快適性と俊敏性を向上させます。すばやく進路変更するときの安定性向上に加え、アクティブ・ステアリングはニューBMW 7 シリーズでも、ブレーキング時の高い安定性を発揮します。ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)のセンサーとアクティブ・ステアリングの連携により、車両の左右で路面係数が異なる路面(モーダル・スプリット)でのブレーキング時でも、車両がスピンをしてコントロール不能になることを防ぎます。


ドライバーの好みに合わせた運動性能の実現:ダイナミック・ダンピング・コントロールとダイナミック・ドライビング・コントロール

ニューBMW 7 シリーズには、電子制御式ダイナミック・ダンピング・コントロールが標準装備されています。新開発のダンパーは、起伏や高い横方向加速度による予期せぬ車両の挙動変化を回避するため、路面状態やドライバーの走行スタイルにも対応します。

その際、コンフォート、ノーマル、スポーティの中から希望の設定を選択できます。BMW は、自動車メーカーとしては世界で初めて、伸び側と縮み側の調整を独立して常時行うことのできるダンピング・システムを採用しました。これにより、他には類のない方法でサスペンション特性を変更し、起伏のある路面でも快適な走行ができるよう調和させています。

ニューBMW 7 シリーズのサスペンションには、ダイナミック・ドライブ・アクティブ・スタビライザーをオプションで装備することができます。このシステムは、高速でカーブを駆けぬけるときや急に進路変更するときに、横方向の傾きを抑制するシステムです。走行状況に応じて、センサーが現時点の横方向の傾きを検知し、フロントおよびリア・アクスルに装備されたスタビライザーのスイベル・モーターを作動させ、すばやく正確に反対方向の力を発生させます。


高性能ブレーキ・システムとDSC による卓越したハンドリング

ニューBMW 7 シリーズの高性能コンパウンド・ブレーキ・システムは、あらゆる状況で優れた減速力を発揮します。ベンチレーテッド・ブレーキ・ディスクを装備し、効率を最適化した前後のブレーキ・キャリパーは、極めて高い制動力と最大限のブレーキ快適性を保証します。軽量ブレーキ・ディスクを採用し、フリクション・リングはアルミ製リング・カバーに固定されています。この原理 は、BMW が特許を取得した後、他の自動車メーカーも採用したものであり、フロント・アクスルのフレーム構造のアルミ製キャリパーと共にばね下重量を大幅に削減し、ブレーキ・システムの負荷が極めて高い場合の高音によるディスク変形を防ぎます。

このブレーキ・システムは、ダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)の多彩な機能によってサポートされています。ニューBMW 7 シリーズのDSC には、スタビリティ・コントロール機能以外にも安全でダイナミックな走りを支えるさまざまな機能があります。その中には、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)、オートマチック・スタビリティ・コントロール(ASC)、トレーラー・スタビリティ・コントロール、コーナリング・ブレーキ・コントロール(CBC)、ダイナミック・ブレーキ・コントロール(DBC)があります。DBC は、ドライバーが最大限に減速しようとしていることを検知すると、両アクスルのブレーキ圧を自動的に最大にします。また、ブレーキ温度が極端に高い場合、ブレーキ圧を上昇させて減速力低下(フェード現象)を妨ぎ、ドライバーがほぼ変わらないブレーキ効果を利用できるようにしています。濡れた路面では、定期的にブレーキ・パッドとディスクを軽く接触させて水分を落とすことで安定したブレーキ性能を確保します。ブレーキ・スタンバイ機能は、ドライバーが非常にすばやくアクセルから足を離したとき、あらかじめブレーキ圧を生成して適切なブレーキングをサポートし、急ブレーキ時の反応を保証しています。また、上り坂で停止しているとき、坂道発進アシスタントによって、一定時間、車両が後退することを防ぎます。また、快適な車速制御を行うブレーキング機能付きのクルーズ・コントロールは、DSC によるブレーキ圧自動制御を利用しています。ニューBMW 7 シリーズには、安全性と快適性のために、状況に応じて電気機械式または油圧式のパーキング・ブレーキが用意されています。このパーキング・ブレーキには、特に渋滞時の快適性を高めるオートマチック・ホールド機能が装備されています。車両を停止した場合、たとえそこが坂道であっても、ドライバーが次にアクセルを踏むまで、一定のブレーキ圧を自動的に維持します。また、ニューBMW 7 シリーズにはDSC オフ・スイッチも装備されており、さらにDSC の特殊モードであるダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)を作動させることもできます。DTC は、DSC の作動限界値を高めた「トラクション」モードにより、雪道や砂の上での発進を容易にします。その上DTC は、ドライビング・ダイナミクス・コントロールを介して「スポーツ+」モードの一部として作動し、特にスポーティでアクティブな走行スタイルを可能にします。

必要に応じて、DSCを完全にオフにすることもできます。DSCをオフにしたとき、リア・ホィール・ブレーキを介してリア・アクスルのディファレンシャルを電子的にロックする機能が作動します。これは、例えばコーナリングや急カーブを抜けた後の加速時に、スポーティで野心的な走りをサポートします。トラクションを最適にするために、急カーブでの加速時に空転しそうな駆動輪に集中的かつ適切にブレーキをかけ、反対側のホィールから駆動力を伝達できるようにします。


インテリジェント・コントロールによる運動性能の向上:インテグレーテッド・シャシー・マネージメントとFlexRay 技術

インテグレーテッド・シャシー・マネージメント(ICM)は、さまざまな機能をネットワーク化することで、サスペンション・システムとシャシーの相互作用を最適化しています。多数のセンサー信号を評価して集中的に走行特性を分析する高性能電子コントロール・ユニットは、駆動機能とシャシー機能を一瞬で調整し、あらゆる走行状況で最大限の安定性を確保すようにしています。例えば路面変化、急ハンドル操作、急加速や急制動のように、急激に条件が変わる場合でも、ICM はDSC やダイナミック・ダンピング・コントロール、またオプションのインテグラル・アクティブ・ステアリングやダイナミック・ドライブのアクチュエーターを正確に制御し、安定性を確保しています。

ニューBMW 7 シリーズのシャシー・コントロール・システムと駆動系のネットワークは、世界で唯一のシステムを採用しています。これらのシステムが迅速かつ確実に調整を行えるようにするため、高速データ伝送システムFlexRay 技術を利用しています。BMWが中心となって推進し、参加する開発企業連合によって量産準備が整えられたこのシステムは、これまでにないほど高いデータ伝送能力を持っています。その伝送レートは、従来のシステムの20 倍にもなります。ニューBMW 7 シリーズでは、FlexRay を介して最大16 のコントロール・ユニットが互いに通信できます。これにより、ニューBMW 7 シリーズの駆動系、サスペンション、ダンピング、ステアリング、ブレーキのシステムは、これまでになく迅速で正確に、そして完璧に調整されたコントロール・ユニットの連動を可能にしています。他の車両では、縦方向、横方向、垂直方向の動きをこれほど正確に調整することはできません。BMW は、FlexRay 技術を量産車に採用した世界初の自動車メーカーです。


インテリジェント・ライトウェイト・テクノロジーで最大限の俊敏性、効率性、強度を実現

BMW 7 シリーズのボディは、重量を最適化しながらも、ボディ強度を高めています。これはインテリジェント・ライトウェイト・テクノロジーによって実現されています。極めて頑丈なボディ構造を得るため、非常に強固なスチールを使用し、他の多数のコンポーネントにアルミニウムを使用。これにより、全体の重量が軽量化されてパッシブ・セーフティが向上しています。先代モデルと比べると、ニューBMW 7 シリーズのボディのねじれ剛性は約20%アップしていて、傑出した運動性能の基礎を形成しています。また軽量構造を実現したことで、接地面と車両重量に関連するねじれ剛性も大幅に改善されました。

BMW 7 シリーズの属するセグメントにおいて唯一の特質が、アルミ製ルーフとスチール製ボディの組み合わせです。この方法による重量面でのメリットは、従来のスチール製ルーフに比べて7kg 軽量化されていることです。それに伴い重心が下がり、俊敏性にも大きく貢献しています。その他にも、エンジン・フード、ドア、フロント・サイド・パネル、ボディのフロント・スプリング・サポートがアルミ製になっています。BMW の量産車に初めてアルミ製ドアを使用し、それだけで重量を22kg 軽量化することができました。


全ての座席の乗員を、模範的に保護

極めて負荷に強い負荷分散構造、正確に規定された大きなクラッシャブル・ゾーン、高性能電子制御機器により調整される効果的なレストレイント・システムが、ニューBMW 7 シリーズの高水準のパッシブ・セーフティを保障しています。このクルマは、世界中のすべてのクラッシュ・テストで最高得点を獲得できるよう徹底的に考慮されました。正面衝突時にかかる力はクラッシャブル・ゾーンで吸収され、さまざまな負荷分散経路を通ってフロア・パネル、サイド・フレーム、バルクヘッド、ルーフに伝達されるため、この力が室内に伝わることを予防しています。負荷分散経路に関連するキャリア構造の大部分には、多相鋼と新世代の熱変形スチールを使用しています。こうした素材が、さらに重量の最適化にも貢献しています。

ニューBMW 7 シリーズの室内には、フロント・エアバッグ、腰部/胸部エアバッグのほかに、サイド・カーテン・ヘッド・エアバッグが標準装備されています。またこのサルーンは、全てのシートに3点式ELR シートベルトを装備しています。またレストレイント・システムにはシートベルト・フォース・リミッターも含まれており、前席にはさらにシートベルト・テンショナーも備わっています。後面衝突時の頸椎の損傷を防ぐため、前席には衝突時に作動するヘッドレストが標準装備されています。また、後席にはISOFIX チャイルド・シート・ブラケットが標準装備されています。レストレイント・システム全体は、セントラル・セイフティ・エレクトロニクスにより制御されます。これは衝突の種類と強さを考慮して、最も効果の高い保護ユニットを作動させます。

衝突事故を回避するため、ニューBMW 7 シリーズにも後続車に対する警告システムが装備されています。このクルマには、BMW が世界で初めて導入したアダプティブ・ブレーキ・ライトの進化型が装備されています。特に急ブレーキをかけたときやABS が作動したとき、後部のライトが通常よりも明るく点灯し、後続車のドライバーにできる限り強くブレーキをかけるよう警告します。その後、他メーカーもこれに類するシステムを導入するようになりました。その後、アダプティブ・ブレーキ・ライトの設計に関する法規制が定められました。この規制に従って、ニューBMW 7 シリーズは、ブレーキ・ライトを目立たせる点滅機能を追加し、以前よりも強いシグナルを送ります。特に急ブレーキをかけた後、車両が停止したときにはハザード・フラッシャーが自動的に作動します。


最高の視界:標準装備のバイ・キセノン・ヘッドライトとオプション装備のアダプティブ・ヘッドライト、可変ライト・ディストリビューション

BMW 7 シリーズに標準装備されているバイ・キセノン・デュアル・ヘッドライトは、夜間の路面を最適な状態で照らすばかりではありません。コロナ・リングはデイ・ランニング・ライトとしても機能します。これにより、昼間でも遠く離れたところから視認しやすくなります。ニューBMW 7 シリーズにはライト・センサーが標準装備されているので、周囲の明るさに応じてロー・ビーム・ヘッドライトを自動的に点灯します。さらに、降雨の強さを記録して、ワイパーを自動的に作動・調整するレイン・センサーも標準装備しています。

夜間走行の快適性をさらに高めるため、オプションのハイビーム・アシスタントが役立ちます。このシステムは、対向車や先行車との距離に応じて、また周囲の明るさに応じて自動的にハイ・ビームを点灯/消灯します。同じくオプションのアダプティブ・ヘッドライトは、カーブに合わせて路面をくまなく照らします。その際、ヘッドライトはその時々のステアリング・アングル、ヨー・レート、車速に応じて旋回します。このヘッドライトには、コーナリング・ライト機能も組み込まれました。コーナリングのたびに補助ライトが点灯し、旋回する方向の路面を照らします。ニューBMW 7 シリーズに初めて登場するアダプティブ光軸調整機構は、路面の垂直方向も考慮に入れます。山頂、トンネル、急勾配の坂道を走行しているときなどに、光軸が必要に応じて上下して、対向車のドライバーを幻惑することなく、路面を最適な状態で照らします。

アダプティブ・ヘッドライトのもう1 つの機能は可変ライト・ディストリビューションで、直線区間でも状況に応じて最適化された照明で路面を照らします。この革新的なコントロール・システムは、車速に合わせてライト・ビームを拡張し、視野を自動的に拡大します。たとえば車速が50 km/h を下回る市街地モードでは、光の分布幅を広げ、路肩付近の障害物を容易に検知できるようにします。高速道路モードでは照射角度を上げ、照明をより明るくすることで、路肩の視野を拡大します。ドライバーがさらにフロント・フォグ・ライトを点灯させると、可変ライト・ディストリビューションは70km/h までの速度域で光の分布幅を広げ、近距離を明るくします。さらに高速になると、光の分布幅拡大に加え、光の到達距離も伸ばします。


世界デビュー:人物認識機能付きBMW ナイト・ビジョン

BMWは、自動車メーカーとして世界で初めて、ニューBMW 7 シリーズに人物認識機能と人物警告機能の付いたナイト・ビジョン・システムを提供します。新世代BMW ナイト・ビジョンは、夜間走行における事故防止分野で新しい基準を打ち立てます。このシステムの主要エレメントは、ビデオ動画を提供する熱画像カメラです。このビデオ動画によって、ドライバーはヘッドライトの光が届かないところにいる人間、動物、その他の障害物も、中央のコントロール・ディスプレイの高解像度画面で確認することができます。

このシステムには、初めて人物認識機能が組み込まれました。コントロール・ユニットがビデオ・データを解析し、インテリジェント・プログラムを使って歩行者を特定し、ビデオ画像内で目立つように黄色く表示します。システムがその人物が危険な位置にいることを確認すると、ドライバーに警告します。

警告発令回数を最小限に抑え、本当に危険が迫っている歩行者のみに絞り込むため、コントロール・ユニット内では複雑な状況解析を行います。車速、ステアリング・アングル、ヨー・レートから判断して、警告領域にいる歩行者だけを対象に警告を発します。

たとえば道端にいる人が道路に向かって歩き出したり、あるいは道路上に立ったりしていることを検知すると、コントロール・ディスプレイにシンボルが出て、タイミング良く効果的にドライバーに警告を発します。ヘッドアップ・ディスプレイが装備されている場合、そこにも警告情報が表示されます。そればかりでなく、ニューBMW 7 シリーズではその他のたくさんのドライバー・サポート・システムによって、快適性とアクティブ・セーフティを格段に向上させています。

渋滞や道路標識がはっきり見えないといったような困った状況でも、さまざまなシステムがドライバーの負担を軽減し、交通状態を把握しやすいようにサポートし、困難な運転操作が求められる場合にも、ドライバーの注意力を促進します。

ニューBMW 7 シリーズのドライバーは、運転する者の責任をはたしつつ、駆けぬける歓びに身を ゆだねることができます。


ブレーキング機能付きクルーズ・コントロールを標準装備し、ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズ・コントロールをオプション設定

標準装備のブレーキング機能付きクルーズ・コントロールは、エンジン・マネージメント、ギア選択、ブレーキに影響を及ぼし、ドライバーが設定した速度を維持します。このシステムは、車両の横方向加速度を常に検知し、必要に応じてエンジン・マネージメントとブレーキ・システムに介入して減速させ、コーナリング時の快適性が損なわれないようにします。

その他にも、必要に応じてブレーキ制御を行い、下り坂走行を(トレーラーを牽引している場合でも)サポートします。

さらにドライバーの負担を軽減してくれるのが、ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズ・コントロールです。このオプション装備には、車間距離調節機能も付いていて、高速道路や幹線道路でスムーズに流れているときの快適走行を可能にします。そればかりでなく、低速でストップ&ゴーを繰り返しているような場面でも、常に状況に即して先行車との車間距離を維持します。渋滞でノロノロ運転中にこのシステムを使用すると、こうしたやっかいな状況でも、ドライバーは快適性に運転することができます。しかも3 秒以上停止した後にふたたび発進するときは、アクセル・ペダルを軽く踏むか、復帰ボタンを押して車両に加速命令を出すという形で、ドライバーは自分の責任を自覚的に実行しなければなりません。

システム作動中も、ドライバーはアクセルかブレーキを操作することによって、いつでも車速を制御できます。

ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズ・コントロールは、最新世代のレーダー・センサーを搭載しています。ドライバーは4 種類の車間距離から選ぶことができます。設定した先行車との車間距離を下回った場合には、システムがドライブトレイン・マネージメントとブレーキに介入して、車速を交通状況に合わせて調整します。道路条件のために減速しながら停止しなければならないような状況ですら、システムがこれを自動的に行います。この場合、車両停止後もその状態を維持します。ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズ・コントロールにより生じる最大減速度は4 m/sec2 です。

高速運転時にはこの数値がより快適な2.5m/sec2 に制限されます。先行車が急減速して、ドライバーの介入が必要な場合には、視覚信号と音響信号でこれを要求します。同時にブレーキ・アシスタントの作動限界値が低下し、DSC のブレーキ・スタンバイ機能が作動します。ドライバーがすばやく反応した場合、このようにして制動距離を短縮することによって、衝突のリスクを低減できます。追突警告システムは、ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズ・コントロールの動作とは無関係に作動します。


コースを正確に保つ:車線変更警告システムと車線逸脱警告システム

ドライバーの注意力をサポートするため、ニューBMW 7 シリーズには初めて、オプションで車線逸脱警告システムを採用しました。このシステムは、車両が走行中の車線から外れたことを検知し、ステアリング・ホィールを振動させて、控えめながらはっきりとドライバーに警告を発します。車線逸脱警告システムは、フロント・ウインドウのルーム・ミラーに取り付けられたカメラと、データ照合用のコントロール・ユニット、控えめながら間違いようのないステアリング・ホィールの振動を生成するシグナル・プロセッサーで構成されています。ドライバーがターン・インジケーターを作動させて車線変更または方向変更の意図を明らかにしている場合、警告信号は発しません。システムのカメラは、少なくとも片側の車線の白線と、その白線と車両との関係を検知します。さらに白線がない場合には、道端も検知できます。ヘッドライトを点灯すると、カメラはただちに起動し、約50 メートル前方までを撮影するので夜間でも安心です。このシステムは、日常交通の幅広い場面で使用できます。

追い越し時の安全性を確保するため、BMW は初めて車線変更警告システムを採用しました。車両後部に装備されたレーダー・センサーが、隣接する車線の交通状況を監視します。その際、隣接車線のいわゆる死角から、後方約60 メートルまでの範囲を監視できます。ドア・ミラー・ハウジング基部の三角計のシンボルが常時点灯する場合、車両が危険な領域にいることを示します。ターン・インジケーターを作動させて、ドライバーが元の車線に戻るか車線を変更する意図を示すと、LED 信号が点滅して警告を出します。さらに車線逸脱警告システムの信号と同様、ステアリング・ホィールを振動させる形でも警告を発します。

BMW 7 シリーズでは、ナビゲーション・システムおよび車線逸脱警告システムと組み合わせる形で、もう1 つのすばらしい機能を使用できます。スピード・リミット・ディスプレイは、現在の走行区間における許容最高速度を常にドライバーに教えます。この機能は、特に長距離ドライブの快適性を向上させます。ドライバーが常に交通標識に注意を払い続けなくても、いつでも現在適用されている制限速度を知ることができます。ルーム・ミラーに取り付けられているカメラは、つねに道路端の標識や高速道路上にある各種標識を記録しています。こうして得たデータは、ナビゲーション・システムに記憶されている情報と比較されます。たとえば状況に応じて速度制限が変更されている場合(工事現場など)は、カメラが検知したデータを優先します。さらに道路標識の限定条件も考慮されます。有効な速度制限は、メーター・パネルかオプション装備のヘッドアップ・ディスプレイに表示されます。そのため、意図せずに有効な制限速度を超えてしまうリスクは低くなります。


オーディオ・ファイルとナビゲーション・システム用ハード・ディスク

オーディオ・システムやナビゲーション・システムをさらに快適に使えるよう、ニューBMW 7 シリーズはハード・ディスクを標準装備しています。容量40GB のこの記憶媒体のお陰で、ナビゲーションのデジタル・マップにもすばやくアクセスできます。そればかりでなく、多くの音楽ファイル・コレクションも利用できます。

このシステムは、CD、MP3プレーヤー、USB スティック・メモリーに収録している音楽ファイルを、ハード・ディスクに取り込めます。こうしておけば、車両にCD を積んでいなくても、これらの音楽タイトルを車内で楽しむことができます。

この機能は、車載オーディオ・プログラムにさらに多様な楽しみを提供します。iDrive システムを使えば、持参したCD、その他の外部プレーヤーなど、ドライバーや他の乗員の持つ音楽ファイルを聴いたり、あるいはラジオ放送を聴いたりすることができます。音楽ファイルのために使用できるメモリー容量は、100 枚分の音楽CD に相当します。車両のデータベースには、アーチストや曲名などの情報も保存できます。iDrive のメニューからオーディオ・システムを選ぶと、これらの情報がアルファベット順にリスト表示され、簡単に探せます。読み込んだCD の曲名やアーチスト情報が車両のデータベースでカバーできない場合には、BMW コネクテッド・ドライブを使って、車両に取り付けられているモバイル通信カードを経由して、データを無料でダウンロードすることもできます。

ニューBMW 7 シリーズのオーディオ・システムは、DVD プレイヤー、外部入力端子(AUX IN)、USB ポートを標準装備しています。さらにオプション装備として、6 連装DVD チェンジャー、TV モジュール、デジタル・オーディオ・ブロードキャスティング(DAB)用受信機があります。世界でも例を見ない2 台のDAB チューナーを搭載したことで、安定した受信品質を確保できました。また音楽放送番組だけでなく、同じ放送局からデジタル発信されている交通情報も同時に受信できます。DAB 放送局の受信可能領域から外れると、同じ放送局によるアナログFM 放送を自動的に受信します。

オプション装備品のHiFi システム・プロフェッショナルによるマルチチャンネル・オーディオ再生は、音楽の楽しみをさらに増してくれます。マルチチャンネル・オーディオ・システムでは、魅力的な室内音響で、非常にレベルの高いサラウンド・サウンドを楽しめます。さらにニューBMW 7 シリーズのオプション装備品として、インディビデュアル・ハイ・エンド・オーディオ・システムも用意しています。ネオジム・マグネット・ドライブと非常に高い強度を持つヘキサコーン振動膜を装備した16 台の高性能スピーカー、最高出力825W のデジタル9 チャンネル・アンプ、超精密周波数スイッチが、他の追随を許さない音質を保証します。自動車業界でもひときわユニークなのは、信号処理のためのいわゆるDirac ライブ技術です。これはスピーカーのインパルス応答を修正し、車内における歪みのないリニアな音楽再生を実現します。

ニューBMW 7 シリーズの後席に装備可能なエンターテイメント・システムも、快適で退屈知らずのドライブを実現する新たな基準を確立します。このシステムは、前席左右のシートのバックレストに組み込まれた2 台のモニター、ヘッドフォンおよび外部入力(AUX IN)用接続端子が各2 個、DVD プレーヤー1 台で構成されます。もちろん、車内のすべての音源やビデオ・ソースを後座で利用可能です。後席エンターテイメント・システムは、さまざまなエンターテイメント・プログラムをリモート・コントロールで操作することもできます。また、左右の8 インチ大型モニターにそれぞれ用意されている外部入力(AUX IN)ソケットに接続したプログラムを、別々に映し出すことができます。後席用プロフェッショナル・システムは、さらに大きな9.2 インチ・モニターを装備し、リア・センター・コンソールにもコントローラーが1 つ装備されています。その機能はフロント・センター・コンソールのコントローラーと同じで、ナビゲーション・システムや電話の操作もできます。もちろん、後席で希望のウェブ・サイトを訪れ、フロントのディスプレイに表示させることなく、走行中にインターネット・サーフィンを楽しむことも可能です。


最高水準のナビゲーション・システム

ニューBMW 7 シリーズの装備に関するもう1 つのハイライトは、抜群の解像度と最新の3D マップ表示、数多くの便利な革新機能を駆使して徹底的に最適化されたナビゲーション・システムです。このシステムは、新しい画面表示方法はもちろんのこと、特に効率的な操作が魅力です。画面上にコントローラーがグラフィックで表示されるため、機能や設定を簡単に選択できるようになりました。ルート情報は左側の分割画面に表示され、右側の画面にはすぐに位置確認ができるよう、関連するプレビュー・マップが表示されます。ここには番地や通りの名前ばかりでなく、選択した区間に関係のある交通情報も表示されます。なかでもユニークなのは、大型コントロール・ディスプレイの全画面表示機能で、非常に詳細な地図でもはっきりと確認できます。メイン・マップとは別の表示方法で地図を表示させることができる、アシスタント・ウィンドウもオプションで用意していま す。

「交通状況のハイライト表示(Highlight Traffic Conditions)」のメニューでは、専用の地図を使って市街地走行の快適性を高めるだけでなく、この画面では渋滞区間を赤いマークで表示し、最新の渋滞情報を見やすく伝えます。渋滞にともなって高速道路のルートを変更した場合にも、このシステムを使って常に快適なルート・ガイダンスを得ることができます。

走行レーン推奨機能が組み込まれた新しいハイ・ガイディング機能もBMW 7 シリーズの新しいナビゲーション・システムの特徴で、操作効率を高めています。このハイ・ガイディング機能は、たとえば複雑なジャンクションへの進入方法に関する詳細図を、ディスプレイから転送してメーター・パネル、またはオプションのヘッドアップ・ディスプレイに表示させる機能です。

高解像度の3D マップ表示は、BMW 7 シリーズにおける新しいナビゲーション・システムの操作を、ユニークで楽しい体験にします。たとえば山岳地帯や丘陵地をドライブするときの本物のような画面表示は、推奨ルートをよりはっきりとわかりやすく伝えます。縮尺25 メートルまでの地図では、周囲の建物が3D で表示されるので、特に大都市を走行するときには補助的な目印として役立ちます。幹線道路では、目立つ建物や景観上の特徴が表示されるので、これも方向を知る上で便利です。新しいナビゲーション・システムでは、見逃せない名所も3D で表示されるため、途中で立ち寄るのに適した名所が付近にあるかどうかを簡単に確認できます。

また、ガイド・ツアー機能が付いたトラベル・プランナーも、旅の快適性を一層高めてくれます。このプランナーはいくつもの希望訪問地をまとめ、自分だけのトラベル・ルートを作成して、走行中に順序よく自動的に呼び出してくれます。このシステムは、バーチャルなトラベル・ガイドの助けを借りてすばらしいルートを選び出します。ドライバー自身が希望するルートがある場合、中継地点をセットしてルート・ガイダンスに追加することができます。自宅やPC のある場所で旅行計画を立てたいのであれば、BMW コネクテッド・ドライブのインターネット・オプションで、ルート・プランナーを使ってお気に入りのルートと希望訪問地を整理し、これをUSB スティックもしくは携帯端末経由で車両のナビゲーション・システムにダウンロードできます。


世界デビュー:車内で本格的インターネット

BMWコネクテッド・ドライブにより、BMWは車内での本格的インターネット利用を可能にした世界初の自動車メーカーとなりました。ニューBMW 7 シリーズでは、オプション装備として魅力的な定額料金でインターネット・アクセスが可能です。BMW オンライン・インターネット・サービスの時と同様に、BMW は車内オンライン・サービスの領域でふたたび主導的役割を演じることになります。データ伝送は、UMTS と比べて広域をカバーし、携帯電話網を使うGPRS 方式と比べて3〜4 倍速いEDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)技術に基づいています。車内におけるインターネット利用のベースとなるのが、さらに改善されたiDrive です。iDrive では、コントローラーがコンピューターのマウスの機能を果たします。コントローラーを各方向にスライドさせることで、コントロール・ディスプレイに表示されたインターネット・サイトを望みの方向に動かすことができます。コントローラーを押すと、PC でマウスをクリックするのと同じ効果が得られ、左クリックかメニューで選択できます。コントローラーを回すと、呼び出したインターネット・サイトをスクロールさせることができます。

ディスプレイには高解像度でインターネット・サイトが表示されます。追加機能を使うと、画面表示を1.5 倍または2 倍に拡大できます。ただし安全上の理由から、インターネット・サイトは停車時にのみディスプレイに表示可能になります。


オートマチック・エア・コンディショナー:すべてのシートに最高の快適性

ニューBMW 7 シリーズは、標準装備の状態でも非常に快適な室内環境を楽しむことができます。標準装備されるオートマチック・エア・コンディショナーは、フロントとリアの乗員に、それぞれに合った快適な環境を提供します。運転席と助手席は、それぞれエア・コンディショナーの操作パネルを使って、温度、風量、エア配分を好みに応じて左右独立して調節することができます。

エア・コンディショナー操作パネルでは、特性マップを利用した完全自動制御により、5 種類の強度から自由に選択できます。ドライバーが行った設定は、簡単なボタン操作ですべてのシートに適用することができます。またニューBMW 7 シリーズのエア・コンディショナーは、効果的な冷却性能が特徴です。標準装備のシステムには、B ピラーに装備される吹き出し口グリル、タイマー作動と即時作動モードを持つパーキング・ベンチレーション、フレッシュ・エア・フィルター、内気循環フィルター、自動外気導入コントロール、日射補正機能、余熱暖房機能が用意されています。

ニューBMW 7 シリーズ専用のBMWコネクテッド・ドライブにより、携帯電話を使ってパーキング・ヒーターやパーキング・ベンチレーションを遠隔操作することができます。

オプション装備として、4 ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーも用意します。この装備により、さらに後部座席の左側と右側で、個別に温度、風量、エア配分の制御ができるようになります。その他4 ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーは、リア・センター・コンソールに専用の操作パネルがあり、後席足元に補助電気ヒーターが装備されます。フロントは、ダッシュボード内にコンフォート・ベンチレーションの中央吹き出し口があります。広く拡散するソフトな風から、最大冷却効果が得られるダイレクト・フローまで、無段階調整が可能です。

BMW 7 シリーズのロング・ホィールベース・モデルの後席には、4 ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーの拡張機能として、専用の操作パネルが付いたルーフ吹き出し口を装備することもできます。このシステムは、ラゲッジ・ルームに独立して取り付けられたエア・コンディショナーからエアを供給します。従来のシステムと比較して吹き出し口を最適化し、広く拡散する、非常にソフトなエア供給が可能で、4 ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーの機能を補完しています。


後席用革新的機能:ベンチレーション・シートとマッサージ・シート

外気温度が高い時期の長距離ドライブでさえも、後席に装備可能な新しいベンチレーション・シートでさらに快適になります。このシートには、シート座面とバックレストに冷気を供給するベンチレーターが装備されています。冷えた車内からの冷気を供給することによって、このシステムは局地的な気候条件とは全く無関係に作動します。また商談の合間や旅行中にリア・シートでリラックスするため、ニューBMW 7 シリーズはマッサージ・シートをオプション装備として用意しています。バックレストに組み込まれている12 個のマッサージ・バブルと6 個の回転バブルが、シート表面を波状に動かして、胸部、肩、腰椎周辺の筋肉をほぐします。非常に効果的なマッサージ・サイクルが、数回にわたって反復されます。

運転席と助手席のオプション装備品として、やはり長距離運転時のリラックスに役立つアクティブ・シートが用意されます。このシートは、座面の左右が交互に上下することで、腰部と腰椎の周辺の筋肉を一定間隔で活性化し、疲労を予防します。


効果的なインテリア照明、革新的なコンツァード・スライディング・サンルーフ

ドア・オープナー、ドア・フレーム、マップ・ポケット、ドア・トリム・パネルにはエレガントな光を放つライト・バーが組み込まれ、BMW 7 シリーズに優雅なアクセントを添えています。新たにプリズムで光線を屈折させたことで、全体的に均一の光を放つようになりました。オプションで用意されているこのイルミネーション・ライトは、特定のパーツや表面にソフトな光を浴びせます。この調和のとれた照明は、室内の視認性を高めるだけでなく、インテリアの品質の高さも強調しています。

オプションで用意されるコンツァード・スライディング・サンルーフは、陽射しと外気を効果的に導入することで、ニューBMW 7 シリーズで旅する歓びをさらに高めます。

60cm X 92cm の大型ガラスは、室内をさらに明るく、広々と見せます。フロント・ルーフ・エッジと平行に延びるサンルーフ前方の弧を描いた輪郭が、外から見たときの特徴となっています。従来のサンルーフではグラブ・ハンドル部分に組み込まれていた電動ドライブがなくなったため、スライド・ルーフの内張りが面一になり、インテリアに適合しています。ガラス・ルーフおよびインナー・ルーフ・ドライブは、挟み込み防止機能が装備されています。

新型のコンビネーション・ウィンドウ・リフレクターは、コンツァード・ルーフの音響特性をさらに最適化しました。ルーフを開けた状態では速度に応じて上昇し、中程度の速度で発生する不快な低周波ノイズや高速走行中に発生する高周波ノイズも、効果的に抑制します。


すべてを視野に捕らえる:パーク・ディスタンス・コントロール(PDC)、リア・ビュー・カメラ、サイド・ビュー

ニューBMW 7 シリーズには、リア・バンパーのパーク・ディスタンス・コントロール(PDC)が標準装備されています。フロント側のPDC はオプション装備品です。どちらのシステムも、車両から障害物までの距離をセンサーで測定し、距離が近くなるにつれて周波数の高い音響シグナルを出力して、どの程度の間隔が残されているかという情報を提供します。PDC を補うものとして、BMW 7 シリーズにはリア・ビュー・カメラが用意されます。このビデオ・システムにより、駐車、狭いスペースや見えにくい場所での操車が容易になります。広角レンズを備えたリア・ビュー・カメラの解像度の高い画像は、遠近法を最適化した状態でコントロール・ディスプレイにカラー表示されます。

さらに、インタラクティブな機能として後退時の進路を予想するガイド・ラインが表示され、駐車するのに最適なステアリング・アングルと最小回転直径を知らせます。その他、BMW 純正アクセサリー・プログラムには、サイド・ビュー・システムが用意されます。サイド・ビューは、フロント・バンパーに組み込まれた2 個のフロント・カメラを利用します。このカメラが、横方向からの交通を室内から見ることを可能にしました。コントロール・ディスプレイに表示されるこれらの画像により、快適に車を操れるだけでなく、特 に狭く見通しの悪いゲート出口やパーキングから出る際、車両前方の交通状況を早めに見渡すことが できます。


BMW コネクティッド・ドライブ、拡張BMW Assist エマージェンシー・コール、BMW テレ・サービス

ニューBMW 7 シリーズの革新的なキャラクターは、テレコミュニケーション・システムやBMW コネクティッド・ドライブに統合されたオンライン・アシスタントおよびサービス・システムによってさらに強化されています。オプションで用意される、Bluetooth インターフェースを含むテレフォン・プリパレーションでは、さまざまな携帯電話を車内で使用することができます。Apple 社製iPhone、あるいは他のスマート・フォンの接続も可能で、機器の充電、電話機能、音楽機能を平行して使用することができます。 ニューBMW 7 シリーズには、多数の機能を備えたBMW コネクティッド・ドライブのBMW Assist テレマティック・サービスがオプションで用意されます。個人的な情報サービスや現在の交通状況の他、BMW Assist には拡張されたオートマチック・エマージェンシー・コール機能が組み込まれました。ある特定の強さで衝突が発生すると、車両の現在位置、車両データ、さらに車内の各種サンサーによって検知された測定値、衝突の種類に関する情報、乗員の負傷の危険性を、システムが自動的にBMW コール・センターに送信します。これらの情報は、コール・センターからただちに最寄りの救助センターに転送されます。同時に、コール・センターでは事故車両との通話接続を試みます。

ニューBMW 7 シリーズには、BMW コネクティッド・ドライブの一部としてBMW テレ・サービスも用意されます。利用できる機能は、オートマチックBMW テレ・サービス・コール、マニュアルBMW テレ・サービス・コール、BMW テレ・サービス・ヘルプを含むBMW テレ・サービス・ダイアグノシスなど多岐にわたっています。オートマチックBMW テレ・サービス・コールでは、車両のオンボード・ダイアグノシス・システムを利用して、コンディション・ベースド・サービス(CBS)の種類やサービスが必要になる時期を自動的に算出します。エンジン・オイルやブレーキ・パッドなどのフルード類や、摩耗するパーツに関するサービスが必要であることをセンサーが確認すると、ただちに車両から自動でオートマチックBMW テレ・サービス・コールを発信します。サービス関連のデータは、担当のBMW サービス・パートナーに伝達され、入庫の日時を取り決めるためにBMW 正規ディーラーから顧客に連絡が入ります。電子機器の不具合が発生すると、BMW テレ・サービス・ダイアグノシスは必要に応じて故障コードをBMW ブレイクダウン・アシスタンスに伝送します。

該当するコントロール・ユニットのソフトウェアをリセットすることで故障原因を解消できる場合は、このためのコマンドがBMW ブレイクダウン・アシスタンス・サービスから直接車両に送信されます。この場合、サービスのために入庫する必要はありません。


世界初の快挙:インテグレーテッド・オーナーズ・ハンドブック

ニューBMW 7 シリーズが提供する数々の新機軸の最後を飾るのは、車両に組み込まれた取扱説明書、インテグレーテッド・オーナーズ・ハンドブックです。通常のコンピューター プログラムと同様に、ドライバーがiDrive システムを使って呼び出すと、数秒以内に車両のすべての装備に関する詳細な情報が提供されます。操作上の注意事項は、音声ガイダンス付きアニメーションとスライドショーで、分かりやすく表示されます。

短く、簡単で、的確なテキストと対話式グラフィックにより、情報を素早く理解することができます。インテグレーテッド・オーナーズ・ハンドブックの導入により、BMW はクルマに乗ったままで快適に情報アクセスするためのさらなる画期的な発展を遂げました。BMW は、操作上の注意事項をオンボード・エレクトロニクスの一部として、文字、音声および画像で提供する情報システムを顧客に初めて提供するメーカーとなりました。このシステムでは、モデル固有の取扱説明書が組み込まれており、個別に選択されたオプションも考慮されています。クイック・ガイド、画像検索、キーワード検索およびコンテクスト・アクセス等の様々なアクセス方法により、状況に応じて、一人一人に適した方法であらゆる情報へアクセスすることが可能です。特に重要な情報は、コンピューターのブラウザーでよく使うブックマーク機能と同様に、自由に割り当てることのできるお気に入りボタンに登録することができます。取扱説明書を完全に車両に組み込むことによって、データにいつでも素早くアクセスすることが可能になり、顧客向けの車両の技術資料を後から更新するための前提条件を整えることにもなります。このような特徴は、先進的かつ操作性に優れた車両を目指すBMW の戦略を象徴しています。

以上、プレスリリースより抜粋

諸元については明日追加します。イメージもなるべく文書に同期させて掲載する予定です。今日はここまで。(元3)


前のニュース <<

>> 次のニュース



キーワード関連ニュース
 '08/07/05 そして正式発表 - BMW 7シリーズ
 '08/07/03 7シリーズオフィシャル画像流出?
 '08/04/14 新型7シリーズ(F01)スパイショット発見
 '08/03/05 プジョー207シリーズにエントリーモデルを導入
 '07/11/15 「プジョー207シリーズ」、2008年次RJCカー・オブ・ザ・イヤーIMPORTを受賞
 '07/08/28 ザ・ペニンシュラ東京に3台のBMW 7シリーズを納車

 


Yahoo! JAPAN
Web検索
サイト検索




Copyright © 2005-2009 元◇318MT将軍 blog E-mail:webmaster@kntauto.com(全角の「@」はスパム対策)
Spuned by Web Spreader Rev. 2.00.00 - Developed by Hyper-barn Corp. - 最終更新日: 2009/08/09