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新会社クライスラー・ホールディング社(LLC)を設立、サーベラスの関連会社が株式の80.1%、ダイムラー・クライスラーが19.9%を取得で合意 |
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年金・医療費はクライスラー各社が引き継ぎ |
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売却によるダイムラー・クライスラーのキャッシュフローは推定5億ユーロのマイナス |
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IFRS(国際会計基準)による2007年のダイムラー・クライスラー純利益は、30〜40億ユーロ減少の見込み |
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ダイムラー・クライスラー自動車製造事業の自己資本比率は2008年初めまでに40%以上へ |
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臨時株主総会で社名をダイムラー社と改称 |
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再編についての発言
ダイムラー・クライスラー社 取締役会会長
ディーター・ツェッチェ:「事業を展開する世界のあらゆる市場セグメントで高級車のトップメーカーとなるとともに、上質なサービスを提供していく」
全米自動車労働組合(UAW)会長 ロン・ゲッテルフィンガー: 「サーベラス社への売却はUAW組合員やクライスラーグループ、ダイムラーにとって最大の利益」 |
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サーベラス・キャピタル・マネジメント会長 ジョン・スノー:
「サーベラスでは米国製造業、そして米国の自動車業界には固有の強みがあると考えている。とりわけクライスラーの力を信頼している」 |
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非公開投資会社サーベラス・キャピタル・マネジメント社(LP)(本社;
米ニューヨーク市)の関連会社が、今後設立予定の新会社、クライスラー・ホールディング社(LLC)に55億ユーロ(74億ドル)を出資、同社株式の80.1%を取得します。ダイムラー・クライスラーの出資比率は19.9%。クライスラー・ホールディング社は、今後設立予定のクライスラー・コーポレーション社(LLC)(クライスラー、ジープ、ダッジ車の生産・販売)及びクライスラー・ファイナンシャルサービス社(LLC)(NAFTA地域での上記ブランドに対するファイナンシャルサービスの提供)の株式をいずれも100%保有します。 |
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55億ユーロの出資の内訳は、自動車製造事業(クライスラー・コーポレーション社)向けが37億ユーロ、ファイナンシャルサービスが8億ユーロとなり、これは、両事業の自己資本の強化を目指したものです。ダイムラー・クライスラーの受領額は差引10億ユーロとなります。さらに、ダイムラー・クライスラーはクライスラー・コーポレーション社に対し、3億ユーロの融資を行います。 |
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合意によると、取引終了後、ダイムラー・クライスラーはクライスラーグループの自動車製造事業を債務ゼロの形で譲渡します。クライスラーグループは事業再構築計画のため、取引終了までにキャッシュフローがマイナスとなることが予想されることから、ダイムラー・クライスラーには12億ユーロのマイナスのキャッシュフローが生じます。したがって、取引にともなうネットのキャッシュフローは5億ユーロのマイナスとなります。これに加え、ダイムラー・クライスラーは、取引にともないクライスラーグループの長期債務を譲渡し、前払い補償金として約6億5,000万ユーロを支払うことになります。このほか通常の取引費用が発生します。 |
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クライスラーグループおよび関連ファイナンシャルサービス事業の従業員に対する同グループの年金および医療保険負担は、クライスラー各社が引き継ぎます。年金については現在資金に大きな余裕があります。 |
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現在の予測では、IFRS(国際会計基準)による2007年の純利益は、全体で30〜40億ユーロ減少する見込みです。 |
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クライスラー各社の連結解除と、その結果生じるバランスシート総額の減少により、ダイムラー・クライスラー社の自動車製造事業における自己資本比率は、2008年初めまでに40%以上に上昇すると見られます。 |
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ダイムラー・クライスラーがすでに発行し、保証している社債について変更はありません。クライスラー、ジープ、ダッジのファイナンシャルサービス事業については、これまでダイムラー・クライスラーが提供していたファイナンスをサーベラス社が引き継ぎます。 |
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新会社クライスラー・ホールディング社(LLC)に対するダイムラー・クライスラーの出資分19.9%は、取引終了後、バン、バス、その他の事業に含められ、持分法が適用されます。 |
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取引は、2007年第3四半期に終了する見込みです。 |
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もっとも収益性が高く最大の成長率を持つ中核事業、すなわち従来のセグメントにおけるいっそうの拡大。そして、地域ベースでの新しい市場機会の開拓。 |
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バリューチェーンの双方向の流れの中で機会を追求した、革新的かつ顧客指向で、個別のニーズに合ったサービスと活動の継続的な拡大。 |
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持続可能で、責任のある、環境に優しいテクノロジーにおけるリーダシップの強化。 |