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LEXUS GSは他の峰から頂点に立った
レクサスがトヨタだから?それが何?トヨタコンプレックス? | 2005/09/27 |
■GS430
GS430はコンフォート志向の装備が多い。そしてGS350には装備できないものもある。走行性能にかかわるもので言えば、たとえばギヤ比可変ステアリングは430のみで標準装備。アクティブスタビライザーサスペンションシステムは430にオプション。18インチのランフラットタイヤも430にオプション。なんだかBMWの話のよう(笑)だが、今回のツッコミどころはそんなところではない。
この角度から見て分かるタイヤ、ホイールの大きさ。245/40R18というサイズはEセグメントにハッキリと該当するサイズで、ライバルはEクラス、5シリーズ、A6と言うことになる。レクサス自体は勝負を掛けていないが、クルマの世界、上り詰めれば勝負になるのは間違いない。タイヤ、ホイールサイズ、フェンダーアーチ、Cピラーのプロポーションは抜群だと思う。
トランクリッド後端にはオプションでリヤスポイラーが取り付けられるが、スタイリング面でも実用面でも、必要ない。
少し暗がりでの撮影になり、正面から強い光が当たっていたので画像が見難くて大変申し訳ないと思っているが、運転席は微妙にドライバーオリエンテッド。センターコンソールがほんの少しドライバーに向いているのが分かるだろうか?フロントグリルを反復した、ナビゲーション画面の縁取りは、最近のトレンドに倣ったものだろう。歴史が短くても、トレンドには乗れる。
■インプレッション
試乗個体は走行距離500kmに満たない新車も新車。したがって、加速性能を試すのも気に病む。行き交いの便宜上、仕方なくアクセルペダルを踏み込むと、やはりNA4.3リッターV8の、ピックアップのよい加速が得られた。GS350の3.5リッターは315馬力もあるが、レクサスサイト上の性能曲線を見た限り、4,500rpmまでのピックアップはV8に分がある。加速しても明確にV8とわかるサウンドは聞こえてこないのが残念だ。
ごく普通に街を流す。とくに気遣う必要はない。駐車車両をよけようとすると、思ったよりヨーが出る。ギヤ比可変ステアリングによるものだ。それにしては、デバイスの介在を感じさせない。他メーカーのようにギアの歯がコリコリあたっているような感触はまったくない。制御が効きすぎることもない。事実、駐車場からの発進で左に切ったときには、そんなものの装備を感じなかった。反力もちゃんとある。その他個人的な習慣の、停止時ニュートラルに入れる操作に対しては、ごく少ないショックがあった。高級を名乗れるレベルであり問題はない。
それにしても乗り心地がゴツゴツする。セールス氏にモード切り替えが出来るかどうかを尋ねると、親切に切り替えてもらえた。一瞬で乗り心地が変わる。ああ、ちゃんと路面の状況が伝わりながら、突き上げの角が丸い。モード切り替えはセンターアームレストを後ろへスライドさせると現れる。走行補助機能のON/OFFスイッチが並び、オプションで本革シートとセット装着となるシートベンチレーションの設定ダイヤルもそこにある。
幅が1820mmあるが、あまり意識させないギヤ比可変ステアリングが効いているようで、横浜市営バス谷津田原団地循環ルート(幅4mあるかないかで電柱の並ぶ道路)でもおどおどせず走行できた。試しに踏んだパニックブレーキでは、電子制御ブレーキ機構の弱点、キックバックのなさが、あのフェード時のブレーキパッドがつるつる滑っている感じを思い起こさせ、制動Gは大きく発生するものの少々不満を感じた。ブレーキ回路の圧力をフィードバックさせるよう、コンベンショナルな方法で実現してほしいところだ。
操縦性に関してまとめれば、強引にとまる、強引に曲がる部分は満たしており、ドライバーが関わった上でのアクティブセーフティーは完全に満たしていると感じた。
家族を乗せて、ちょっと頼もしいエンジンを意識しながら走る。そこのお金持ってるパパ。これ買っときゃ間違いないですよ。見てください、この内装。リアセクションですが。いかにもオーナーがお金もってそうじゃないですか?第二新神戸トンネルみたいなところをフルチューンのマークIIで300km/h出してる場合じゃないですよ?家族の幸せの実感って、こんなところにもありますよ。
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