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ROADSTERはプレミアムオープンか?
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インプレッション

運転席(クリックで拡大)当然のことながら屋根をたたんでの試乗だ。シフトレバーはいたずらに節度感を追求せず、何速に入っているかが明瞭な方向を狙っている。ステアリングフィールは軽い。ここまでで、味付けの方向性としてはプレミアム勢に対抗していないことが分かる。明快に日本車流のレシピで作ってある。では、どちらが優れているのか?これについては走り終えたときまで判断を保留したい。

早速走行音から、他の車両がオールクリアになった長めのダウンヒル部分を聞いていただく。音量に注意されたい(やや大きめ)。

スナッチがほぼない、優秀な駆動系を与えられていることがわかっただろうか?試乗では6速にはいることはなかった。スロットルペダルがオルガン式ではないため、ヒール&トゥも容易だ。エンジン搭載位置を前輪軸よりも後方にし、特にテールのオーバーハングを重くせずとも前後荷重バランスを50:50にできたおかげで、前後輪のグリップ差にお伺いを立てることもなく、自分が旋回の中心にいるような、ごく自然な走りが楽しめた。サスペンションの設計もよいのだろう、ロールやノースダイブに対するグリップ感のばらつきはなく、旋回から直進に移行する部分でもおかしな動きはまったく感じられなかった。1tと少しの重量は、軽快感と引き換えにプアな乗り心地に悩まされることになるはずだが、周期の長く大き目の路面のアンジュレーション、えー、文学的に言えばゆあ〜んゆよ〜んとした路面にもまったく進路は乱されず華麗にいなし、濡れタオルを絞るようなミッシリとしたロールも車重の軽さにより想定されるネガをひっくり返しているようだった。このRSにはビルシュタインのガス封入式ダンパーが使用されている。

走り終えてからステアリングフィールについて真剣に考え、そしてこう思った。マツダ開発陣はなぜかいつも、血のにじむような努力を要求される(笑)。今回のお題目は「軽量化」。もちろんコスト設定も気にしなければならないだろう。もしや、ステアリングシャフトを軽量化してはいないだろうか?セールス氏いわく、今までよりも路面情報がさらに得られるようになったと。これは嘘じゃないだろう。ステアした方向にクルマが素直に曲がっていくプロセスも、これまでよりレベルアップしているのだろう。しかしどこかバーチャルさを感じる。精巧にリンクしたバイワイヤーステアリングはこんな感じなのだろうか。重さが3kg増えてもステアリングシャフトは剛性を上げるべきだと思う。その上で組み付け精度を落とさないでいられれば、重いものをフリクションなく滑らかに動かすあの高級感が出るはずだ。それは結果論であって狙うべきではないが、どちらを選ぶかの二者択一になった場合は、剛性を優先してほしい。命にかかわるステア機構と制動機構。この2点においては、コストを惜しんだり、軽量化優先で鼻が麻痺してしまわないよう心がけてほしいと思う。

本質的にはオッケーだが、人との操作インターフェイスの面で少し頼りなさを感じたのは否めない。しかし必ず改良されると思っている。そのときがくれば、間違いなく購買対象としてお勧めできる一台になるだろう。

※イイモノを知ってしまった人たちに対する発言として、かなりハードルが高くなっていることをご理解ください。うかつに褒めちぎるわけにもいきません。

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