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Bentley Continental GTC ニューヨークショーでプレミア
2006/04/12

2006年4月開催のNew York International Automobile Showで、Bentley Motorsの新型 2+2ラグジャリー コンバーチブル、Continental GTCが発表されます。高い評価をいただいた2003年のContinental GTと2005年に発表された4ドアモデルのContinental Flying Spurに続くこの魅力的なコンバーチブルは、Bentley Continentalという名のモデルシリーズを完成させる作品です。

時速312kmに達する最高速度、高機能全輪駆動システム、最先端技術の結晶とも言える12気筒エンジン、先進のエアサスペンションと超高剛性を誇るボディ構造。Continental GTを際立たせた、バランスの取れた軽快な性能とダイナミックな操作性のすべてを備えた作品、それがContinental GTCです。強い存在感を放つ姉妹車と同様、新型Continental GTCのインテリアもまた、最上級の天然ウッドパネルとレザーハイドを使用し、傑出したクラフトマンシップによって仕上げられた、並ぶ者を許さない極上の作品です。優美な曲線を描きながら格納される油圧電動式ファブリックルーフ。光り輝くインテリアの美しさを目の当たりにした時、この作品のすべてをご理解いただけることでしょう。


「Continental GTCは最も特徴的な、最新の Bentleyです」Bentley最高責任者 Dr.フランツ・ヨゼフ・ペフゲンは説明しています。「気品に溢れ、あるがままにして現代的と言えるデザイン。そしてなにより、幅広い魅力を持ち、スポーツカーの癖の強さに負担を感じる方、平凡なコンバーチブルよりもさらに上を求められる方、あるいは、日常の移動手段となる使い勝手と同時に、ステータスを明確に打ち出したいと考えておられる方など、さまざまなお客様に評価していただける製品です」

Arnageの血統を受け継ぎ、名車Azureの名前とともに2006年半ばに販売開始となる4シーターコンバーチブルがBentleyシリーズを牽引する製品であるとすれば、Continental GTCはその最新のBentleyシリーズに一層の輝きを加える第2のコンバーチブルであると言えます。

Azureが魅惑に溢れ、高い品格と極上の乗り心地を特徴とする製品に仕上げられている一方、Continental GTCは並外れた性能とスタイル、そしてContinental GTの興奮とBentleyクラシック オープントップの魅力を求められるお客様のためにデザインされた製品です。



- OVERVIEW -

- 他の追随を許さないBentleyのクラフトマンシップとデザインに、最新テクノロジーが融合して生まれた、Continental GT Coupeの2+2コンバーチブル バージョンとなる、まったく新しい作品です。
- 超高剛性を誇るボディ構造によって、洗練され、ダイナミックな走行性能を発揮します。
- インテリアはBentleyの精巧なデザインとクラフトマンシップによって、広々とした安らぎに満ちており、キャビン全体が目の覚めるような美しさを放っています。 レザーとウッドパネルを使った仕上がりは、クラシックでありながらも現代的で、いつの世にも変わらぬ価値観を感じさせます。
- 7本のフレームとヒーター付きガラス製リアスクリーンを組み込んだ、3層構造によるBentley 独自のファブリックルーフは、電動油圧式で作動し、高い吸音性と美しいラインが特徴です。
- ファブリックルーフには外層、内層の両方に多彩なカラーバリエーションが用意されています。
- ルーフを閉じての最高速度は時速312kmに達し、0-100km/hの加速は5.1秒という高い性能を発揮。
ルーフを格納した状態でも、最高速度は306km/hという、コンバーチブルとしては他に類のない傑出したものです。 - Creweが生んだ驚異の6リッターW12 ツインターボエンジンを心臓部とするパワーユニットは、最大出力 411kW(560PS)の並外れたパワーと、Bentleyの証、伝説のトルクウェーブと共に低回転から立ち上がる最大トルク650Nm(66.3kgm)という驚異的な性能を備えています。 - 新設計のリアサスペンションは走行性能と洗練性を向上させているだけでなく、容量235リッターのトランクルームを確保するとともにルーフの収納スペース拡大に成功。トランクには、スキーとゴルフバッグ、トラベルバッグを同時に収納することが可能です。
- あらゆる条件下で並はずれた安定性とグリップ性能を発揮するハイテクノロジーを駆使したトルセンディファレンシャル搭載の4WDシステムは、マニュアルモードとパドルシフトコントロールを備えた6速オートマチックトランスミッションによって駆動されています。
- 4レベルのセッティングが可能な、無段階可変減衰制御機能付きエアサスペンション
- Continental GTCにはContinental GT Coupeに導入されている強力なブレーキシステムが装備されています。 直径405mmのベンチレーテッドフロントブレーキディスクは、現在市販されている量産乗用車に装備されているものとしては最大です。



- Design concept -

Continental GTCは真の2+2オープントップBentleyとして、そのあるべき姿を示す製品です。走りの感動ひとつひとつを余すところなく演出するというコンバーチブルの本質は言うに及ばず、それを越えるものを伝えてくれる。ハンドルを握る、あるいは座席に身をゆだねる方すべての五感に訴えかける作品なのです。Bentleyのデザインディレクター、ダーク・ヴァン・ブラッケルは説明しています。

「ソフトトップをコンパクトに、リアデッキを長くデザインした、Continental GTCに貫かれているスポーティーなコンセプトは独自のもので、Continental GT Coupeとも異なるものです。ルーフを格納すれば、エクステリアそのものが、丹精込めて仕上げられたインテリアを収めたショーケースとなるのです」

新型モデルは紛れもないContinentalの血統に、独自の個性と性格を加えた一台です。コンバーチブルに求められるスポーティーなダイナミズムとさらなるエレガンスをこれまでにはない形で融合しています。コンバーチブルや格納式ハードトップは、シャットラインや折り目を組み込むことでルーフを折り畳む構造をとることが一般的ですが、そうしたデザイン上の障害となるものを排除することで、シンプルさと美しさを追求しています。エクステリアデザインの責任者、ラウル・ピアスは設計行程を説明しています。

「デザインはより高い気品に溢れ、よりシンプルでなければならない。そのことがなにより重要でした。リアデッキやトランクリッドのラインを美しく描き出すため、ひとつひとつの作業がエンジニアたちとの密接な連携によって進められました。この車のフロントとリアセクションをご覧ください。ラジエターに向かうボンネットのラインとリアバンパーへ流れるトランクリッドのラインがみごとに協調していることがおわかりいただけるはずです。2 つのラインによって生まれる真のバランス。これこそ私たちが求めた形なのです」

デザインから一切の妥協を排除するため、Continental GTCのエンジニアリングチームは、限界までコンパクト化を追求したリアセクションと、ルーフの収納スペースを十分に確保できるリアサスペンションの開発という難問に取り組みました。同様に、展開する際にも緩みや引きつりを起こさず、美しい緊張を保ったファブリックルーフの開発にも多くの時間が費やされました。

「ルーフを閉じると、Continental GTCのデザイン上の重心バランスは車体後部へと移動します」 ラウル・ピアスは説明しています。「クーペモデルよりもリアスクリーンの面積が小さく感じられ、キャビンがより低く見えるため、ロードスターを強く感じるでしょう」

最高速度320km/hに達するほどのContinentalシリーズの走行性能は、完璧な空力バランスなしに実現することはできません。Continental GTCの高い空力係数も、長時間に渡る風洞実験を繰り返すことで得られたものです。また、高速走行中のダウンフォースを確保し、安定性をより確かなものとするため、リアバンパーとトランクリッドを特殊な形状にデザインし、アンダーボディディフューザーを装備している点は、Continental GT CoupeやContinental Flying Spurと変わりません。



- Interior design -

Bentleyのコンバーチブルが生まれながらにして備えている、キャビンに溢れるクラフトマンシップと贅沢さ。Continental GTCはまさに、その代名詞と呼ぶにふさわしい一台です。インテリアデザインの責任者、ロビン・ページは、インテリアとエクステリアによるデザインのハーモニーがいかに重要であるかを説明しています。

「ルーフを開いた瞬間まず目を引くのが、ステンレススチールのラインがウエストレールを走り、インテリアを縁取る印象でしょう。その縁取りの中を丹精込めて仕上げられた最高級レザーとウッドが飾り、光沢仕上げのメタルウェアが煌めく様は、Bentleyが誇るクラフトマンの技を凝縮した究極のショーケースと呼べる光景です。

フェイシアパネルはBentleyウイングをモチーフとするシンメトリックにデザインされ、そのテーマはキャビン全体、そしてトノーカバーにまで統一されています。トノーカバーにはテーラーメイドのスーツさながらに綿密な計算によるステッチが走り、その形状を際立たせながら、縫製技術の高さをアピールしています。

フロントシートはシートバックが新しくデザインされ、後部座席にすわる乗客のニースペースが30mm広くなっています。

Continental GTCのリアキャビンで重要な役割を果たしているのが、フロントアームレスト背後に設けられたウッドパネル仕上げのセンターコンソールです。このひとつのアイテムによって、リアシートのレザーハイドが切れ目のないスペースを演出し、車内空間のバランスが最大限に高められているのです。

現代的にデザインされた時計を髣髴とさせるようなメタルウェアを組み合わせ、装飾品の一つ一つに至るまで、細心の注意を払って磨き上げられるBentley。もちろん、Continental GTCのインテリアもその例外ではありません。左右のリアシートの間にはスキーをトランクルームから室内にかけて収納するためのスキーハッチが設けられ、トランクルームにはゴルフバッグ 2 個のほか、多くの荷物を収めることが可能です。コンバーチブルの実用性を追求する Continental GTCは収納力という面でも、十分な配慮がなされているのです。

Continental GTCのインナールーフには、創業当時の注文生産によるBentleyのヘッドライナーを思わせる最高級クロスが使われています。このヘッドライナーに用意されているカラーは8色。豪華に明るく、あるいは重厚に、そしてスポーティにと、お好みに合わせて演出していただけます。



- Craftsmanship -

ウッドパネルとレザーハイドがBentleyの内装に欠くことのできないアイテムであることは言うまでもありません。コンバーチブルContinental GTCのインテリアをご覧いただけば、そうした最も伝統的な素材が、今もなおコンテンポラリーな雰囲気を演出し得ることをはっきりと確認していただけるはずです。クラフトマンシップの重要性はかつてと何ら変わってはいませんが、過去にはウッドパネルでは不可能とされていた曲線も、ブランドの持つ不朽の技が21世紀のテクノロジーと一体となることで初めて実現できるようになったのです。

Bentleyを際立たせている最大の特徴は、小さいながらも精巧なデザインにあります。例えば、美しいサテン仕上げのメタル素材で造られたリアシート装着のウインドストッパー。クロームとアルミニウム製のこのパーツは、使用しない時には折り畳んでトランクに収納する構造になっています。


- Craftsmanship key features -

姉妹車のContinental GT、Continental Flying Spurと数多くの共通装備を持つコンバーチブルモデルContinental GTC。その特徴をご紹介します。

- フェイシアパネル、アッパードアトリム、フロントコンソールにBurr walnutウッドパネルを使用
- お選びいただけるウッドパネルのバリエーション: Birds Eye Maple、Madrona、Piano Black、Dark-stained Burr walnut
- ウッドパネルは最新のレーザーテクノロジーで加工された後、 手作業によるラッカーが施され、さらに機械加工と研磨によって仕上げられます。
- 仕上げられたウッドパネルには新たに開発されたアルミニウム製のバックプレートが取り付けられます。これによって従来よりも高い耐熱効果と耐久性、柔軟性が確保されます。
- ウッドパネルは、完璧なシンメトリック効果を得るため、相互に映しあう鏡として左右対称に配置されています。その手法はすべてのBentleyに統一されたものです。
- 数ある自動車メーカーの中でも、漂白処理を施さない天然のウッドパネルを使用しているのはBentleyだけです。
- シート、ドアパネル、ウエストレール、ダッシュボード、トノーカバーは最高級グレード‘A’のレザーハイド仕上げ。カラーは17色。
- カーペットとシートベルトをハイドにマッチング
- 寒冷地ではハイドの最終品質を損なう害虫の影響を受けにくいため、北欧で生産される最高級レザーハイドが輸入されています。
- ハイド仕上げのマルチファンクション ステアリングホイールとクローム仕上げのギアセレクター
- ステアリングホイール1本の製作作業にはおよそ8時間の手間がかけられています。
- ステアリングホイールは同時に 2 本の針を使った、手作業によるダブルステッチで縫い上げられています。
- Continental GTCの装飾にも、伝統のBentleyブライトウェアが使用されています。 ウィングド Bエンブレムやマトリックスグリルといった象徴的なシンボルがこの車の外観を美しく飾り、インテリアに目を移せば、オルガンストップコントロールを配したブルズアイベンチレーションアウトレットが存在感を示し、往年のBentleyにヒントを得た独特の刻み込みを施したクローム仕上げのスイッチ類がコンテンポラリーな輝きを放っています。



- Interior features and technology -

自らハンドルを握っても、乗客として後部シートに座ってもContinental GTCのインテリアに包まれるオーナーには最高の満足が約束されています。 電動油圧式ファブリックルーフから、パワーラッチドア、完全電子調整式フロントシート(シートヒーター装備。オプションでマッサージ機能を内蔵)、電子クライメートコントロールシステム、インフォテイメントシステムに至るまで、数多くの最先端テクノロジーが搭載されています。


- Interior key features: -

- Continental GT Coupe以上の広いリアレッグルームを備えた真の2+2モデル
- 完全電子調整式フロントシートには、3ポジションメモリー(シート、ステアリングコラム、ドアミラー)そしてマッサージ機能を備えた電子ランバーコンロールが組み込まれています。
- ロック可能なスキーハッチ付きリアセンターアームレスト
- 電子クライメートコントロールシステム
- インフォテイメントシステムの内容
o ルートガイダンスハードディスクナビゲーションシステム
o テレビチューナー
o 高級オーディオシステム
o クライメートコントロール
o 電子制御サスペンションコントロール(ダンパーおよびライドハイドコントロール)
o グローブボックスの6連奏オートマチックCD チェンジャー
- キーレスエントリーおよびキーレスイグニッションシステム
- 乗り降りを容易にするパワーラッチング機構を各ドアに装備
- センターコンソールにエンジンスタート/ストップボタンを装備(キーレスイグニッションと連動)
- ドライブアウェイ機能を備えた電子パーキングブレーキ(ドライブアウェイ機能はアメリカ合衆国以外)
- ギアシフトパドル(コラム備え付け)
- ステンレススチール仕上げのフットペダルおよびドライバーズフットレスト
- 盗難防止/イモビライザー統合システム
- Continental GTCをさらに個性的に演出していただくため、Mullinerオプションとして多彩な製品が用意されています。
O アルミニウムフェイシアパネル
o シートおよびドアパネルへのコントラストカラーによるステッチと、シート表面に‘BENTLEY’ブランドエンブレムの刺繍
o ウッドとハイドトリムの4本スポークステアリングホイール
o フロントシートフロアのラムウール ラグ
o 皮革縁取りディープパイル カーペット
o 選び抜いた高級ウッドパネル
o Mullinerアロイフューエルフィラーキャップ


- EXTERIOR FEATURES AND TECHNOLOGY -

Continental GTCは、Bentleyのすぐれた伝統とクラフトマンシップが最先端のオートモーティブテクノロジーと融合して生まれた製品です。 しかし、最新にして高度の技術を纏いながらも、ハンドルを握る歓びもシートに身をゆだねる心地よさも一切そがれてはいません。 Bentleyである以上、車にとって、あるいはお客様のための技術として望まれない、不要なものなどない。注ぎ込む技術に多すぎると言うことはない。それがBentleyの信念です。Continental GTCに備えられている主要コンポーネントやセーフティシステムはいずれも特筆すべきものばかりです。 そればかりか、ほとんどすべての機能が標準仕様となっていますので、追加料金を気にしながらオプションリストと格闘していただく必要もないのです。



Exterior key features:

- ボンネット一体型となった伝統的なBentleyマトリックスグリル、ラジエターシェル、トランクリッド、ホイールセンターを飾るウイングドBバッジ
- ウォッシャージェットを組み込んだツインバイキセノンヘッドランプ
- 高密度LED内蔵のテールランプおよびブレーキランプ、ファブリックルーフ下部に装備された上品なハイマウントストップランプ
- トランクリッド一体型のリアスポイラーとアンダーボディディフューザーが一つとなって機能し、高速走行時の安定性と優れた空力係数を実現しています。
- 19インチ5本スポークのシングルピース スポーツアロイホイール、ペイント仕上げ(標準仕様) (有償オプションとして19または20インチ スポーツアロイホイールが選択可能)
- 電子制御タイヤプレッシャーモニターシステム(TPMS)
- Bentley伝統のツインオーバルステンレススチール製テールパイプ
- フロントブレーキキャリパーはブラック ハイグロス仕上げ、Bentleyエンブレムを刻んだアルミニウム製プレート付き
- ウインドウに赤外線遮断ラミネート(仕向け地によって異なります)
- 降雨感知式ウィンドスクリーンワイパー
- エクステリアのペイントカラー 15色
- ファブリックルーフのカラー 5色
- ボディカラー同色の電動格納式ドアミラー (ヒーターおよびメモリー機能内蔵)。インテリア リアビューミラーと電子色彩光学的に連動 (走行時の視覚確保に貢献する防眩光学装置)


- Body Engineering -

Continental GTCへの取り組みを開始した当初、Bentleyの開発チームが抱いていた明確な目標、それが、姉妹車のContinental GT Coupeそのものの走りを可能にするコンバーチブルを創造することでした。ルーフという、シャシー剛性確保にはなくてはならないボディ構造の一部を持たないコンバーチブルには、走行中に揺れや振動を生じやすいという特性があります。

Continental GTCのエンジニアたちは、 コンバーチブルの特性とも言える振動をなくすため、30Hzという驚異的なねじり剛性を目指した開発プログラムに敢然と取り組んでいったのです。

振動対策最大のキーとなるのが、シルに組み込まれたスチール製の補強材とキャビン下に追加されたクロスブレースでした。Aピラーやウインドスクリーン周辺にも強化スチールによる中空構造の補強材が組み込まれました。高い剛性を追求する一方、重要な要素となる共振対策のため、膨大な時間を費やしてリアサブフレームのマウントが改良されました。ボディに大幅な強化を施したにもかかわらず、車両重量はContinental GT Coupeとの比較でわずか110kg 増の2495kgに抑えられています。常識を覆す挑戦の結果成し遂げられた完璧な防振対策によって、超一級の乗り心地と走りが実現されていることは言うまでもありません。


- The convertible roof with rollover protection -

フォールディングルーフの構造を極限まで絞り込み、リアシート背後の限られた収納スペースに収めることも開発チームが総力を上げて取り組んだ改良のひとつです。7本のフレームを持つ精巧な仕上げのファブリックルーフは、展開にかかる時間がわずか25秒という画期的なものですが、最先端技術を凝縮した3層構造も大きな特徴として忘れることができません。Continental GTCのルーフの高い吸音性は、バッドをふんだんに使った外層、吸音効果の高い中間層、そして往年のBentleyのルーフライナーを思い起こさせる最高級繊維素材を使った内層で構成されています。しかも、その薄さは他のどんなコンバーチブルにもまねのできないものです。

最高級素材が用いられているばかりでなく、作動中のメカニズムを目にすることができないという、構造と収納性もきわめて優れたものです。すべての可動部品を覆うことに力を注いだエンジニアたちの努力はこうしたところにも現われています。

ファブリックルーフにヒーターを備えたガラス製リアスクリーンが組み込まれる他、ヘッドライニングにはインテリアルーフランプも装備され、速度が30km/h以下であれば走行中にも展開させることが可能です。

乗員の安全を確保するために、リアヘッドレストの背後には先進のロールオーバープロテクションシステムが組み込まれています。不慮の事故の際、オンボードコンピュータが横転の危険を感知すると、強化スチール製のロールバー2本が瞬時に作動し、高い強度を備えたウインドスクリーンフレームとともに前後シートの乗員を守ります。


- New rear suspension -

新設計のリアサスペンションはContinental GTCの優美なデザインとパッケージングに欠かせない条件を満たすために開発されました。サスペンションシステムそのものはContinental GT Coupeと同じものをベースとしており、フロントに4リンクサスペンション、リアに台形マルチリンクサスペンションを配置し、従来のコイルに代えてコンピュータ制御エアスプリングと完全可変型電子制御ショックアブソーバを組み込んだものです。

先に発表されたContinentalではリアサスペンションのアッパーレバーにエアダンパーユニットを装備するものでしたが、Continental GTCのダンパーは全体の位置が210mm低くなり、強度と剛性に優れた新設計の鋳造アルミニウム製マウントを一体化した台形リンクに取り付けられています。

また、わずかながら重量配分を変更したことに加え、スポーツ性や機動力、そして贅沢さと快適さを追求するため、Continental GTCでは前後のエアスプリング ピストンとダンパーの油圧系統に改良が施されています。

Continental GTCに搭載されているコンピュータ制御のショックアブソーバーも姉妹車同様、ComfortからSportまで4種類のセッティングがプログラムされており、選択された設定をもとに、ドライビングスタイルに的確に反応するよう設計されています。サスペンションには、走行速度が245km/hを超えると車高を下げ、揚力を最小限に抑えるための自動調整機能も装備されており、超高速走行時の安定性に大きく貢献しています。

Continental GTCの天候を選ばない、驚異的なトラクションとバランスを可能にしているのが全輪駆動システムです。この車に搭載されている高感応トルセンセンターディファレンシャルは、通常の走行状態では、駆動力を前輪と後輪に等しく伝達していますが、 前輪と後輪の間にトルク差が発生したことを検知すると、自動的にグリップの高いホイールにより大きなパワーを伝達します。

最新の全輪駆動システム以外にも、Continental GTCにはトラクションコントロールとエレクトロニックスタビリティプログラム(ESP)が搭載されており、ドライバーの意思で作動を停止することができます。 より高い安全性を確保し、ダイナミックな性能全体を制御しながらも、ドライバーをサポートするこうしたシステムの働きは目立つことがなく、Bentleyならではのドラビング感覚が損なわれることも一切ありません。

Continental GTCには4ドアモデルContinental Flying Spurに導入されたものを改良したステアリングシステムが装備されています。 ステアリングコラムやラック、サスペンション ボールジョイントで生じる抵抗を小さくすることでドライバーの手に伝わるフィードバック感を向上させる一方、高速走行時の運転感覚に余裕を持たせ、コーナリングの際にハンドルにかかる負荷をより直線的に増加させるため、車体中心周辺の重量をやや軽くすることによって、レスポンスにも改良の手が入れられています。

Continental GTCのブレーキシステムもまた、姉妹車と同じ、現在市販されている量産乗用車に装備されているものとしては最大のディスクが使われています。フロントが直径405mm/厚さ36mm、リアが直径 335mm/厚さ 22mm という圧倒的なサイズのディスクに制動力を与えているのは、アルミニウム成型されたBentleyエンブレムを冠したアルミニウム製キャリパーです。

ブレーキシステムには、ブレーキアシストおよびエレクトロニックプレッシャーディストリビューションを備えたBosch製アンチロックシステムが採用されています。 さらにContinental GTCにはドライブアウェイ機能を内蔵した、インテリジェントな電子パーキングブレーキも装備されています (アメリカ合衆国以外)。 さらに、パーキングブレーキは非常ブレーキとしても作動させることができます。 その場合4輪全てに制動がかけられますが、電子セーフティシステムの働きによって車両のコントロールが失われることはありません。

標準装備のタイヤプレッシャーモニターシステムは4輪すべてのタイヤ空気圧を常時測定し、著しい減圧が発生するとドライバーに対して直ちに警告を発します。

「一台の大型コンバーチブルをここまで磨き上げ、新技術を注ぎ込むことができたこと自体、まさに驚異的と言えます」 エンジニアリング担当取締役のDr.ウルリッヒ・アイヒホルンは語っています。「この車も、すべてのBentleyがそうであるように、贅沢なリビングルームにも劣らないほどの充実したアクセサリーをそろえながら、オーナーの期待をも超えるスーパーカーの性能を発揮するという二面性を備えています。どんな悪路であろうと、全輪駆動システムと強靭なロードホールディングを誇るこの車の前に出られる者などいないのです」


- Powertrain -

0-100km/h 加速5.1秒、最高速度312km/hという走行性能を発揮するContinental GTCの心臓部は6リッターW型12気筒ツインターボエンジン。Bentleyが誇るこのパワーユニットはContinental GT Coupeにも搭載されたもので、最高出力411kW(560PS)、最大トルク650Nm(66.3kgm)という驚異的な数値をたたき出します。Bentley Continentalの証、低回転から立ち上がる伝説のトルクウェーブも健在です。

12個あるシリンダーブロックにはそれぞれ4本のカムシャフトを持つ48のバルグヘッドがあり、連続可変バルブタイミングで制御されます。 パワーは7つのベアリングに支えられたクランクシャフトを介して6速オートマチックトランスミッションに伝達されます。 ツインターボチャージャーには厳しい排ガス規制を確実にクリアするため、冷間始動時に排ガスの熱を利用して触媒コンバータを暖めるための専用のバイパスバルブが備えられています。 このバルブは通常運転時、ターボチャージャーのウエストゲートとして作動するものです。

Bentleyのエンジンはフラットなトルク特性を最大の特徴としていますが、ボルグワーナー製ターボチャージャーはそうした特性を得るための理想的なコンポーネントです。ドライバーにターボラグを感じさせることもシフトダウンを求めることもなく、持てる性能を即座に発揮し、 最大トルク650Nm(66.3kgm)に達する1600から6000rpmまでパワフルなトルク曲線を維持します。

Continental GTCの並外れたパワーは、ZFがBentleyのために創り上げた6速オートマチックトランスミッションを介して伝達されます。 この6速トランスミッションはフルオートマチックトランスミッション、またはクラッチレスマニュアルトランスミッションとして用いることができます。クラッチレスマニュアルトランスミッションに切り替えた際には、ギアレバーかステアリングホイールの後ろに取り付けられているシフトパドルを使ってドライバーがギアシフトすることになります。


- Conclusion -

Continental GTCの誕生とともにContinentalシリーズが完成します。Continental GT Coupeの導入から3年。Bentleyでありながら、いずれ劣らぬ個性と魅力を放つContinentalシリーズも、3つのモデルからお好みの一台をお選びいただけるようになりました。

それぞれのContinentalがいかにユニークな存在であるか、Bentleyの社長兼最高経営責任者(CEO)Dr.フランツ・ヨゼフ・ペフゲンが説明しています。

「Continental GTCのバランスと美しさは、気品を纏った現代のコンバーチブルを代表するものです。Continental GT Coupeとは明らかにちがう香りを放っています。Continental GT CoupeがBentleyブランドを世界に知らしめるContinentalシリーズ第1のモデルであるとすれば、同じシリーズの中でも心揺さぶる魅力を最も強く感じさせてくれるのがこの Continental GTCです」

「Continental GT Coupeは走る喜びを謳いあげるドライバーのために。4ドアGrand Tourerとして実用性を追求したContinental Flying Spur。そして、Bentleyのデザインが生んだ傑作がContinental GTCであると言えるでしょう」


BENTLEY CONTINENTAL GTC
TECHNICAL SPECIFICATION

MODEL TYPE
ボディタイプ 2+2シーター コンバーチブルグランドツアラー

ENGINE
タイプ W12気筒、6リッター、ツインターボチャージャー
内径/行程 (mm) 84/90.2
総排気量 (cc) 5998
圧縮比 9.0:1
バルブ駆動 DOHC、4 バルブ/気筒
排出ガス基準 EU4 および LEV2
最大出力 411kW(560PS) @ 6100 rpm
最大トルク 650Nm(66.3kgm) @ 1600 rpm
最高速度 (ルーフ装着) 312km/h
最高速度 (ルーフ格納時) 306km/h
0-100 km/h 5.1 秒

DRIVETRAIN
トランスミッション ZF6速オートマチック
シフトパドルを用いてのマニュアルシフト機能

SUSPENSION
スプリング プログレッシブ エアスプリング
ダンパー 無段階可変減衰制御マニュアル設定4ポジション
ROOF ファブリックルーフ、ハイド製トノーカバー付き
完全自動電子/油圧制御

DIMENSIONS
ホイールベース 2745 mm
フロントトレッド 1623 mm
リアトレッド 1607 mm
全長 4804 mm
車幅(ミラー間) 2101 mm
高さ 1398 mm
車両重量 2495kg
トランク容量 240 リッター

諸元はBENTLEY MOTORS LIMITEDの発表値であり、日本の法律に基づき国土交通省によって認可された日本仕様車の数値とは異なる場合があります。

とてつもなく長いが、以上、メディアインフォーメーションより


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