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メルセデスベンツS600Lを買おう
数年後手に入れるぞ企画第一弾2005/06/15


ディーラー系中古車販売店事例

続いて近隣にて営業するヤナセブランドスクエア横浜にてS600Lの販売事例があればトピックをお伺いしたいと思います。ご対応いただいたのは販売部長さん。くしくも本日S600Lが在庫しており、実りのある取材になりそうです。とここで普通なら会話形式に移行するんですが、記述が長くなるのでポイントを書き出します。なぜくしくもS600Lがあったのか?それは東京都と神奈川県のヤナセディーラーで下取りした車が、ここブランドスクエア横浜に集まってくるからですよ。常時350台の在庫は輸入中古車販売店としては日本一だそうで。

っていうか、ヤナセの宣伝みたいになりますけど、皆さんのメリットにもなると思うので書かせてください。一年程前からEバリューという名前の、保証内容などを購入者のみなさんが選択するルールを実施してます。今までと何が違うのかと思うじゃないですか。えーっとわかりやすく極端にまとめると、走行距離少なめで年式いっちゃってるクルマと、走行距離はいっちゃってるけど高年式なクルマについて、保証内容を選択肢から選んで買えます。当然ライトな保証をつけるほうが安くなります。なるんですが、入庫時の点検は同じ内容でやってます。顧客の車両の状態を全車、トラッキングできるシステムが入ってるわけですし、完璧なんでしょうね。土日は信販会社常駐で営業してるらしいです。

ツインターボエンジン(クリックで拡大)後期型S600Lのタマとしての目玉は、やっぱりツインターボだそうですよ。入庫したという情報に実業家の方が飛んでやってきて、一回り試乗して「いーなーいーなー、でも母ちゃんがなー」って。この無垢な心。それって素敵やん?医者が遠隔地からネットでチェックして新幹線で新横浜に到着後、タクシーすっ飛ばしてその勢いのまま店舗に飛び込んできて即金買いする魅力。今’03年式でも税込み本体価格で1,000万円くらいなんですけどね。これ微妙です。全然微妙じゃないか(笑)。新車比で相対的には激安だけど、絶対値としてはかなり高額ですよ。ここは一つ、「オレらの買える値段になるまでは、彼らが面倒見ておいてくれるぜ、ヘッヘッヘ」とでも考えませんか?いや、卑屈になる必要は全くありませんが、要は損はしないということですよ。待ちましょう待ちましょう。

コンソール(クリックで拡大)現時点でのS600Lの状態って気になりますか?ならないこともないですね。雨がひどかったんで気後れして駐車場内だけで転がしてみました。ボクは本国仕様のことしか知らなかったんですが、日本仕様はカードキータイプはないんです。つまりキーレスゴーではないんです。だからドアハンドルのクローム部分は完全な飾りです。触れてもドアロックが解除されるわけではありません。それにセレクタノブのてっぺんにはスイッチも何もありません。キーをインパネに差し込んで回します。そのインパネやセンターコンソール、ドアの内張りなどはすべて革に包まれるところ、これは本国仕様と同じでしょうね。で、シートの構造体がやたらと堅牢です。デンタルクリニックのイスって重くて頑丈じゃないですか。そんな感じ。でまあセレクタを動かす分には特に変わった印象はありませんでした。あ、でも恐ろしいトルクの割にはキチンと制御下にある印象で、Dに入った瞬間のショックは全くなかったですかね。そこからパーキングブレーキをリリースしてウィンカーを出すと、電子式と機械式のハイブリッドになってました。要は少しだけ動かすと3回点滅。普通に操作すると普通にホールドされて、ステアリング位置を直進位置に戻せばリリースされます。転がすとですね、油圧ダンパーのタメの効いた揺れなんですよ。アウディオールロードクワトロのエアサスに感銘を受け、クラウンマジェスタのエアサスでここまでやったかと感心したものの、正直S600Lの油圧サスは別物でした。

ZFザックス(クリックで拡大)この油圧サス、実は皆さんご存知のABC(Active Body Control)のこと。ドイツはZFザックス社との共同開発によりCLクラスから順次搭載されている機構で、その凝った構造には納得する。何の変哲もなかろうスプリングとガス封入式ダンパーの組み合わせに加え、アッパーマウントとスプリングの間に電子制御されるオイル封入スプリングシートを噛み込ませ一体化することで、コンベンショナルなサスペンションの持ち味を生かしつつ、ロールアングルやトレイルアングルを制御する機構。この組み合わせ方であるがために、車高を変化させても乗り心地にはほとんど影響がない。

ほぼリアルタイムと表現できる速度でこの特徴的なスプリングシートを制御し、その結果路面からの入力について、情報は残したままレベルを落としている。制御自体はほぼリアルタイムでも、オイルを介在させる以上、物理的には目標とする状態へ移行するための過渡領域があるはずで、その部分が「タメ」として感じられるのかもしれない。

リアでも4ピストンキャリパー(クリックで拡大)雨なのでフル加速なんて意味ありませんでした。でもいえることは、ボディが500馬力に全く負けていなかったということです。当然昔の車みたいに、踏めば踏んだだけエンジンが回るというレベルの車はもうほとんど生産されていないわけで、トラクションコントロールの制御下でパワーダウンされちゃってますが、それでもホイールスピンするくらいの抑え加減です。なのに振動という振動は一切なし。せっかくの5.5リッターV12ツインターボの息吹きも音としてかすかに聞こえるだけ。実はそのサウンドを披露しようとデジタルビデオカメラを回してたんですが、雨の音とワイパーの音しか拾えてませんでしたよorz。営業さんにお願いしてブリッピングを2、3度頂きましたが、これも雨の勝ち・・・。ですので口頭で伝えるとすると、そうですね、とにかく普通に想像する回転数なりの音より1オクターブ高くなった印象のサウンドとでも言えばいいですかね。それが軽やかな音に聞こえ、実際雨にかき消されてしまうわけです。毒になる音域は削られています。好き嫌いの分かれるところでしょう。かといっておなか壊したような音になるマフラーをつけるのはどうかと思います。

内装(クリックで拡大)内装ははっきり言ってまだ何の傷みも発生してませんよ。シートも巌の硬さです。まあ2年程度で擦れてしまうような表面処理では、メーカーとしての今後が危ぶまれますよ。いろんなメーカーと総当りになるのはトップブランドの宿命です。さて、品質的には問題ないわけですが、基本的に現行の室内は広さの面において不満の出る場合があり得ます。後席へのアクセスは、上手く乗り込まなければ頭を強打するとか、そういうぶちキレそうな設計にはなってませんが、リアシート3人掛けの場合に、乗り込んでから真ん中に移動する人は頭を打つかもしれません。つまり天井が低いんですよ。思ったよりもかなり。わざわざ先代を買ったと思われる○○○親方などは、この点に問題を感じていたかもしれません。ほとんどの日本人は余裕で乗り込めるはずですが、立派な体躯をお持ちの方は、少し落ち着いて考える時間が必要かもしれません。とにかく、実車は確認しましょうね。

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