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Zとフーガ450GTの男らしさ対決
日本車の中では骨太と思われる2台の男度を比較する。 | 2006/07/27 |
■フーガ450GT
今回フーガ450GTを選んだのは、読者からのリクエストに応えるため。現在先代のBMW530i M-Sportにお乗りだ。いろいろと迷いながらも先ごろ最初の車検を通されたそうだ。これが意味するものは何か。それは、魅力的なクルマがないわけではないが、購入に踏み切るほどのタマがないということ。そんな中でフーガ450GTを指名したと言うことは、少しはそういうクルマに乗る人へのアピールがあると言うことだろう。この面構えは、その根拠たるものだ。
フーガの450、つまりV8エンジンモデルは、昨年8月に発表された。この時期はそろそろ日本のレクサスが動き始める頃。対抗策か、日産はアメリカのインフィニティチャネルで販売されていた豪快なモデルを日本にも導入した。そして、純和風というか、明らかにこれまでの顧客を大切にしたモデル、XVにはV8エンジンの設定はない。従ってこの4本だしエキゾーストフィニッシュのリアスタイルはGTでしか見ることができない。
フーガ450GTのエンジンは、シーマのV8とほぼ同じ。しかしこちらは280馬力の自主規制から解き放たれ、333馬力を発揮する。そのパワーには絶大な自信を持っているようで、カタログ上では「さあ、登坂路でトラックが数珠繋ぎの先頭にいます。余裕でごぼう抜きしましょう」みたいな趣旨の美しい詩が綴られるが、シンクロレブコントロールとの相乗効果で、本当にそんなことをやってのけるのだろう。ごぼう抜きは男の技だ。技ではないかもしれない(笑)。しかし、敏感なセンスがあってこそ安全に成し遂げられる技である。路面やガードレールにわずかな光の変化を読み、見えぬ先頭の位置を見極め、そこまで加速しながらも急減速の一瞬を意識する。ボクは地方の往復2車線しかない国道で、やむにやまれず20台ほどの深夜トラックを抜いたことがある。一台は火の点いたタバコを投げつけてきたがかまわず抜く。そのときのクルマはステッカーチューンのR31型スカイライン2000GT-V(大爆笑)。
パワーがあるクルマなら、制動はそれ以上に強力でなければならない。なおかつリニアに効かなければならない。どちらかと言えば、そちらをよく観察したい。
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